かつて、新潟競馬場が存在した地名に由来するレースで長い歴史と伝統を誇る1戦。2012年以降は、サマーマイルシリーズの第2戦にも指定されている。開設当初は2000m戦だったが、1975年以降はマイル戦となり、2001年の新潟競馬場改修後は
バックストレッチよりもホームストレッチの方が長いワンターンコースを舞台にした
スピード合戦が繰り広げられている。過去10年で1〜3番人気は5勝2着4回3着4回。1番人気は3勝2着2回3着1回。これまでは同じ左まわりの中京記念や安田記念。3歳馬ならNHKマイルC組の好走が目立っているが、今年の中京記念は阪神開催だったことがポイントになりそうだ。
◎
サトノアーサーはセレクトセールの高額落札馬。新馬、特別を連勝したときにはクラシック候補として名乗りを上げ、きさらぎ賞2着、毎日杯2着と早くから頭角を現した。ダービー、そして菊花賞は大きく崩れてしまったが、母キングスローズがニュージーランドの1000ギニー優勝馬で、同3歳牝馬チャンピオンという血統どおりに2000mまでの距離なら安定している。ここまでの成績が示すとおりに瞬発力に秀でたタイプではなく、どちらかと言えばワンペースタイプ。なので、直線の長い新潟のマイル戦は競馬がしやすいと思われる。今回、一昨年の
エプソムCを勝ったときに手綱を取った戸崎騎手に戻るのも好材料で、極端に馬場が悪化しない限りここは中心視したい。
強敵になりそうなのは○
ミッキーブリランテか。未勝利戦を勝った直後に挑んだシンザン記念はコンマ2秒差3着。アーリントンCは6着とはいえ勝ち馬とはコンマ1秒差だった。まだ気性的に若さが残り、乗り方に注文が付くタイプのようだが、昨年秋のJRAアニバー
サリーSでは
メイケイダイハードよりも重いハンデを背負って互角の競馬をし、長岡京Sでも
サウンドキアラに迫った。前走はハイペースを早めに追いかけて末をなくしたが、仕掛けどころひとつで上位進出は十分可能な能力の持ち主だ。
中京記念では厳しいマークにあった▲
トロワゼトワルだが、今回は強力な同型馬が不在。自分のペースでレースを組み立てることができそうだ。昨年の京成杯オータムハンデをレコード勝ちし、今春のヴィクトリアマイルでも2着
サウンドキアラとはコンマ1秒差4着。逃げ馬だけに、前走を度外視して注目したい。
△
アンドラステはデビュー戦後の骨折、そして脚部不安で出世が遅れているが、ほぼ
ノンストップでオープンまで駆け上がり、重賞初挑戦の
エプソムCは4着。不良馬場の中、出走メンバー最速タイの上がりタイムを記録している。今回も要注意だ。新潟1600m3戦3勝△
アストラエンブレムと、春の東京新聞杯3着△
クリノガウディー。大穴なら調子の良さそうな△
ハーレムラインの名前をあげておきたい。