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【日本テレビ盃回顧】マイペースの逃げでサルサディオーネ/斎藤修

2021年09月30日 18:00

サルサディオーネが逃げ切って優勝(撮影:高橋正和)

 何が何でも逃げる、競りかけてくる馬がいれば共倒れになってもハナは譲らない、というレースを見せてきた馬が、単騎のマイペースで逃げられれば強い。

 一方で断然人気に支持されたクリソベリルは格下相手にもかかわらず、掲示板も外す6着。怪我の影響なのか、休み明けの影響なのか。重賞実績がほとんどない中央の2頭にも先着されるという、関係者ならずともショッキングな結果だった。

 外枠でも好ダッシュを見せたサルサディオーネがすんなりハナに立つと、クリソベリルが2番手ですぐに隊列が決まった。ペースは落ち着いて、最初の600m通過が36秒1で、1000m通過が61秒0。昨年のこのレースでも逃げたのはサルサディオーネだったが、アナザートゥルースがからんでいき、さらにダノンファラオまで追いかけてきてのハイペースで先行3頭共倒れになったときは、最初の600mが33秒8で、1000m通過が58秒6。それを思えば、サルサディオーネにとって今年はいかに楽なペースで運べたかがわかる。冒頭でも触れたとおり、昨年のこのレースだけでなく、サルサディオーネは何が何でもハナは譲らないということを知らしめていたがゆえに勝ち取ったマイペースともいえる。

 そのゆったりした流れがわかっていても、3番手以下に続いた中央勢にしてみれば、目標はあくまでも絶対王者のクリソベリル。逃げているサルサディオーネが目標とはならない。

 クリソベリルは(見た目には)手応えに余裕を残したまま、4コーナー手前でサルサディオーネとの差を詰めていった。そのままサルサディオーネをとらえるのだろうと思って見ていたが、いざ4コーナーで追い出されると、その差がつまるどころか、直線ではむしろ差が開いてしまった。ようやくそこで、3、4番手に続いていたメイショウダジンダノンファラオは、相手はクリソベリルではなく、サルサディオーネだとなって懸命に追ったが、時すでに遅し。ダノンファラオはさすがに最後の100mは脚を使って差を詰めたが、半馬身まで。最後の1Fは14秒4もかかっているから、サルサディオーネもさすがに一杯になってはいた。

 ダートグレード競走となって以降、日本テレビ盃を牝馬が勝ったのはこれが初めて。また、2歳戦を除き、地方所属の牝馬が牡馬相手のダートグレードを勝ったのは、2013年のクラスターCをラブミーチャンが勝って以来。さらにマイル以上の距離に限ると、2003年に帝王賞をネームヴァリューが勝って以来、じつに18年ぶりのこととなった。

 能力が発揮できなかったクリソベリルはともかく、7歳牝馬が4歳牡馬3頭を振り切っての逃げ切りは、関係者にとってはさぞ痛快だっただろう。これまでのダートグレード3勝はいずれも牝馬同士だったが、牡馬相手のJpnIIを勝ったことは、7歳にしてまたひとつ大きな勲章となった。ただこのあとJBCということでは、金沢の右回りが課題となりそうだ。

 これが仮に、クリソベリルがいないメンバーだったらどうだっただろう。ダノンファラオサルサディオーネを早めにつかまえに行く展開で、まったく違う結果になったと思われる。

 帝王賞2着でまだまだ元気なところを見せていたノンコノユメは5着。最近では好位から中団の位置もとれるようになり、その位置から自慢の末脚発揮ならと思わせたが、そもそも船橋コースではこれまでもほどんど見せ場をつくれていなかった。またの期待は、やはり直線の長い大井コースだろう。

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