中内田厩舎は日々、馬の状態をみながら適宜、調教コースを変更したり馬具を変えたり。馬にあわせての“臨機応変”が素早く、試行錯誤を繰り返しながら最良の結果を導き出す厩舎です。
3歳時に結果を出してきたヴェロックスについても、今もなお試行錯誤を繰り返していますね。
「もともと完成度の高かった馬ですが、3歳時の活躍を考えるともっとやれていいはずです。調教の動きからは衰えは感じられません」と福永助手。
そうなると、課題は精神面でしょうか。今回、陣営は特にヴェロックスの気持ちをのせるよう意識して仕上げています。
「追い切りのラストは気持ちを乗せるようにしっかりと追いました。前走に続いてチークピーシーズを装着する予定です」
前走の小倉記念では、台風の影響で輸送にとても時間がかかるアクシデントがあったとか。チークピーシーズは左右の視界を遮って前方に意識が集中させる馬具ですが、今回こそ、うまくチークの効果を発揮できるといいですね。
(取材・文:花岡貴子)