今週日曜日は、2歳牡馬中心に構成されるGI朝日杯フューチュリティS(GI・阪神芝1600m)が開催される。出走予定メンバーは、3戦3勝の
セリフォスを中心にまだ無敗という馬も数頭出走してくるので、馬券的にも面白くなりそう。来年の3歳マイル路線を占う意味でも見逃せない一戦になるだろう。
とはいえまだまだ底の見えない2歳馬たち。人気下位馬も取捨判断は難しいところ。堅いのか荒れるのか? いつものように過去10年データから馬券のヒントを探っていこう。
1.荒れる、荒れない。今年はどちらの番?
13年までは中山競馬場で開催されていた朝日杯FS。阪神開催になったのは14年からで今年で8回目を数えることになる。阪神に替わって初戦の14年は馬連万馬券&3連単10万超えの大波乱。翌年15年は馬連520円&3連単3万円台と本命サイド決着に。
その後、馬連では3桁と4桁配当で「堅い」「荒れる」が交互発生している感じ。このリズムが保たれるとすれば今年の馬連は3桁の堅い年の番だが…。
一方、3連複や3連単は馬連のリズム通りではない。特に3連単は過去10年で10万円以上が3回発生。ほかの年も割と高配当になることが多い。荒れ期待ならば3連複・3連単の馬券を狙いたい。
2.1番人気馬の馬券圏内キープ率は80パーセント?
次に1番人気馬の信用度はどうか。1番人気は過去10年で4勝。勝率としては先週の牝馬2歳GI・阪神JFと同レベルだ。
馬券圏内成績としては【4-2-2-2】で馬券圏内キープ率は80パーセント。この数字は後半戦のGIシリーズのなかでも高い方である。
ただし、後半戦のGIシリーズで毎度指摘している「1番人気がこなかった年は、2.3番人気のどちらかが馬券圏内になる」という人気上位の補完作用はこのレースにはない。
1番人気馬がこなかった2年(13年・16年)は、1番人気とともに2&3番人気馬も一緒に飛んでいるのだ。つまりは堅く軸に推すならば1番人気。しかし「1番人気をぶった切るならば、一緒に2.3番人気も切ってしまえ」という大荒れ狙いも20パーセントの確率でアリということになる。
3.1番人気馬の前走ローテはどこからがいい?
さきほども指摘したように1番人気馬は過去10年で4勝している。その4頭の前走ローテはどこからだったのか?
11年
アルフレード 1番人気 前走きんもくせい特別(500万)1番人気1着
14年
ダノンプラチナ 1番人気 前走ベゴニア賞(500万)1番人気1着
17年
ダノンプレミアム 1番人気 前走サウジアラビアRC(GIII)2番人気1着
19年
サリオス 1番人気 前走サウジアラビアRC(GIII)1番人気1着
つまりは1番人気で1着になっている4頭は、前走500万(現1勝クラス)か前走サウジアラビアRCしかいない。今年前走サウジアラビアRCの勝ち馬
コマンドラインは不在。1番人気になりそうなのは
セリフォスだ。前走デイリー杯2歳S1着馬は、2番人気になれば18年
アドマイヤマーズのように1着パターンはあるのだが1番人気になってしまうと2着か3着までしかない。
セリフォスが1番人気になったら2、3着付けがいいのかも?
4.人気薄馬が絡むパターンは?
昨年は、前走未勝利戦1着というローテから
グレナディアガーズ(7番人気)が勝った。
一昨年も前走未勝利戦1着の
グランレイ(14番人気)が3着と波乱を呼んでいる。
つまりは「前走未勝利戦勝ち馬」でもやれるのがこのレース。今年も前走未勝利戦勝ちは2頭が出走することになった。しかし前例馬たちは「未勝利戦1番人気での勝利」。さらに着差としてはどちらも「0.5秒差以上をつけての圧勝」だった。そこをラインとすれば今年の2頭
トゥードジボンと
シンリミテスはやや厳しいとなる。
これ以外で過去10年「7番人気以下で馬券になった馬」は7頭。
18年 2着
クリノガウディー 9番人気 前走東京スポーツ杯2歳S12番人気7着
16年 2着
モンドキャンノ 7番人気 前走京王杯2歳S3番人気1着
16年 3着
ボンセルヴィーソ 12番人気 前走デイリー杯2歳S8番人気2着
15年 3着
シャドウアプローチ 11番人気 前走京王杯2歳S1番人気3着
14年 2着
アルマワイオリ 14番人気 前走デイリー杯2歳S3番人気4着
12年 1着
ロゴタイプ 7番人気 前走500万4番人気1着
11年 3着
レオアクティブ 8番人気 前走京王杯2歳S5番人気1着
これらはほぼ前走重賞からの好走である。しかも
クリノガウディー以外はすべて掲示板には乗っていた馬たちである。重賞で好走していたわりに人気が低かった馬たちだ。
今年、「前走重賞で掲示板に乗っている」パターンで人気薄になりそうな馬は、前走京王杯2歳S2着
トウシンマカオ、前走デイリー杯2歳S4着
プルパレイあたり。もしこの2頭が7番人気以下の人気薄の場合は一発狙えるかも?
(netkeiba編集部)