凱旋門賞を制したアルピニスタ(左)と2着のヴァデニ(緑帽)(撮影・小海途 良幹)
◇G1・凱旋門賞(2022年10月2日 フランス・パリロンシャン芝2400メートル)
世界最高峰の舞台はフルゲート20頭で争われ、C・
スミヨンが騎乗した地元フランスのダービー馬・
ヴァデニ(牡3=JC・ルジェ)は2着だった。
スミヨンは先月30日、仏
サンクルー競馬場で行われたG3
トーマスブライアン賞でシロスに騎乗し、レース中盤で外のキャプテンウィルズバに騎乗していたR.ライアンにまさかの肘打ち。これで
バランスを崩したライアンは落馬し、
スミヨンには10月14日から12月12日まで60日間の騎乗停止処分が科されていた。これによって短期免許での来日も不可能に。また、
ヴァデニのオーナーであり、専属契約を結んでいるアガ・カーン殿下の陣営とも凱旋門賞の後に話し合いがもたれるという情報が流れるなど、余波が広がっていた。
▽パリロンシャン競馬場 パリ西部
ブローニュの森にあり、1857年に開場。2015年凱旋門賞終了後に大規模な改修工事が行われ、18年4月の
リニューアルオープンのタイミングで「ロンシャン」から「パリロンシャン」に改称された。芝2400メートルのスタート後の400メートルは平たんで、そこから500メートルで高さ10メートルの坂を上り、その先の500メートルで10メートル下る。坂の終点から先は平たんで400メートルの
フォルスストレート(偽りの直線)を経て533メートルの直線で白熱の叩き合いが繰り広げられる。