競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
今週は東京と阪神で3日間開催。少し前に3日間開催があったばかりなので、なかなか体内リズムが落ち着かないのですが、来週からは3場開催が始まりますし、秋のG1シリーズも先週スタート。果たして今年の秋はどんなドラマが待っているのか非常に楽しみですね。
その先週は中山で芙蓉Sが行われました。勝ったのは
シーウィザード(牡、鹿戸)。2歳の10月で3戦はややハイペースですが、すでに2勝目。ここで一度間隔をあけて、年末の
ホープフルS(12月28日・中山、芝2000m)を目指すとのこと。しかし父
ビーチパトロールで母父メジロベイリーという血統でこれだけの活躍は素晴らしいですね。G1でどんな走りを見せてくれるか楽しみです。牝馬の1勝クラス・サフラン賞は
サンティーテソーロ(牝、栗田)が逃げ切り勝ち。レース映像を見ていただくと分かりますが、スタートのセンスがすさまじく、出た瞬間に1馬身以上、他の馬よりも出ていますからね。この
スピードは驚異です。次走は阪神JF(12月11日・阪神、芝1600m)になるようです。
1日の芝1600m新馬戦を勝ったのは
クイーンオブソウル(牝、林)。決して時計は速くないですが、ラスト2Fを11秒2-11秒3でまとめているのは評価できますね。父は新種牡馬
マインドユアビスケッツ。自身はドバイゴールデンシャヒーン連覇などダート短距離で活躍した馬ですが、いろいろなタイプの産駒を出しますね。次走にも注目です。
同日のダート1200m新馬戦を勝った
オメガシンフォニー(牝、大和田)。ダート短距離で後続を1秒2も突き放しての勝利は、先々が期待できる走りでしたね。次走はオキザリス賞(11月12日・東京、ダート1400m)を予定しています。
未勝利戦では名前に注目が集まっている
ビターグラッセ(牝、栗田)が、中山芝2000mに出走して勝利。3戦目できっちり勝ち上がりましたね。牝馬ながら恵まれた馬格で距離を延長しながらパフォーマンスを上げてきました。次走はどこを選択するか注目ですね。
芝1600mの未勝利戦は2戦目の
オールパルフェ(牡、和田雄)が勝利。危なげない逃げ切り勝ちでした。前走は、今週のサウジアラビアRCに出走する
ノッキングポイント(牡、木村)が勝ったレースだったのですが、2着
オールパルフェ、4着
エゾダイモン(牡、栗東・武幸)、5着
ロードスパイラル(牡、栗東・清水久)がすでに勝ち上がり。3着の
バロックダンス(牝、小手川)は新潟で接戦の2着でしたが、その勝ち馬
キタウイング(牝、小島)は新潟2歳Sも制しており、レベルの高い新馬戦と注目を集めています。重賞出走の
ノッキングポイントはもちろんですが、
バロックダンスも10日の東京2Rに出走を予定しており、その走りにも注目ですね。
オールパルフェの次走はデイリー杯2歳S(11月12日・阪神、芝1600m)になるようです。
東京の開幕週らしく、今週は注目の新馬が多数出走しています。土曜の芝1800mには
プレザントロンドン(牝、斎藤誠、父
ロードカナロア、母ダイワエルシエーロ)、
レヴォルタード(牡、手塚、父
エピファネイア、母バウンスシャッセ)など。同日の芝1600m牝馬限定戦には
パルティキュリエ(牝、田中博、父
キタサンブラック、母エクセレンス2)。日曜のダート1600mは
エプルシャージュ(牡、木村、父
ジャスティファイ、母シャンパンルーム)や
ブレードランナー(牝、尾関、父
ガンランナー、母バンボッシュ)。芝2000mには
サトノトルネード(牡、国枝、父ハーツクライ、母タイタンクイーン)。月曜の芝1600mには
レーベンスベルーフ(牝、黒岩、父ハーツクライ、母ライフフォーセール)、
エピメテウス(牡、堀、父
モーリス、母リングネブラ)など軽く並べただけでも良血馬がズラリ。もちろんここに挙げていない馬たちの走りも楽しみですし、どんなスターホース候補が出現してくれるかを期待しながら3日間競馬を楽しみたいと思います。(馬三郎美浦支局・木村)