ゴール前の大接戦を制したラーグルフ(左から2頭目)が重賞初V(カメラ・荒牧 徹)
◆第72回中山金杯・G3(1月5日、中山・芝2000メートル、良)
2023年の中央競馬の開幕を告げる東西金杯が5日行われ、素質馬がG1再挑戦への扉を開いた。芝2000メートルで行われた中山金杯・G3は4頭が同タイムの大接戦となったが、1番人気の
ラーグルフ(戸崎)が鼻差で制して重賞初制覇を飾った。
飛躍の年へ弾みがつく白星だ。
ラーグルフは4角5番手から直線の急坂を勢いよく駆け上がり、ゴール前5頭がひしめく大接戦を鼻差で制した。ホープフルS3着など、2歳時から素質の片りんを見せていたが、ようやくつかんだ値千金の重賞初制覇。戸崎は「使うごとに成長を感じていたので、ここもチャンスかなと思っていた。馬もよく応えてくれた」と、2023年最初の重賞をつかみ、笑みがこぼれた。
皐月賞8着、秋のセントライト記念では5着で菊切符を逃した。ただ、重賞での敗戦を経て条件戦で白星を重ね、前進してきた。この日は発馬を決めて、中団7番手の好位置をキープ。直線でも反応よく加速するなど絶妙な立ち回りをみせて、猛追してきた2着
クリノプレミアムをわずかに封じた。「トモ(後肢)がしっかりしてきたので、(スタートも)うまく出られるようになり、追ってからの動き出しも早くなった」と、鞍上は十分な手応えをつかんでのエスコートだった。
鮮やかな手綱さばきに宗像調教師は「さすがのジョッキーですね」と絶賛。さらに「落ち着いてきたことで、集中してジョッキーの言うことを聞けるようになった」と、心の充実を評価した。
戸崎自身は開幕デーを4勝の“固め打ち”で、昨年度のMVJに輝いた意地を見せた。昨年は重賞が2勝にとどまっただけに、「まずは一つ勝てたことはよかった。よく馬が頑張ってくれて、いいスタートが切れた」と胸を張った。人馬ともに大いなる飛躍を予感させた。(坂本 達洋)
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ラーグルフ 父
モーリス、母アバンドーネ(父ファルブラヴ)。美浦・宗像義忠厩舎所属の牡4歳。北海道日高町・
スマイルファームの生産。通算10戦5勝。総獲得賞金は1億2243万8000円。重賞初制覇。馬主は村木隆氏。