イーガンを背に俊敏な反応をみせたヴェルトライゼンデ
◆日経新春杯追い切り(12日・栗東トレセン)
伝統のG2、第70回日経新春杯(15日、中京)に向けた追い切りが、出走馬が確定した12日、栗東トレセンで行われ、昨年の
ジャパンCで3着だった
ヴェルトライゼンデは、初騎乗のイーガンを背にうなるような勢いで坂路を駆け上がった。けがによる1年4か月に及ぶ戦線離脱を経て、2023年を飛躍の一年とすべく結果を出す。
あっという間に抜け出し、エンジンの違いを見せつけた。
ヴェルトライゼンデは初コンビのイーガンが騎乗して、栗東・坂路で併せ馬。
スペクトログラム(4歳1勝クラス)を追走しラスト1ハロン、並びかけたところで鞍上が肩ムチを軽く一発入れると、矢のような勢いで1馬身先着した。
51秒0―12秒2は、昨年の
ジャパンC3着時を1秒5も上回る数字。レース映像で日本のトップクラスにいることは分かっていたという鞍上も「乗った感じもとても良かったです。この馬の長所はとても力強いアクションをすることですね」と好感触だ。抜け出す際、フワッとする面を出すことを確認するなど、ばっちりコンタクトを取った。
父
ドリームジャーニーは2歳から7歳までトップクラスで走り続けた。「成長力のある血統ですし、まだ伸びしろはありそう。飛躍の一年にしたいね」と池江調教師はかつての管理馬を思い浮かべた。「中京はタフなコースで最後に止まる馬も多いが、スタミナも十分ある」と鞍上。屈腱炎から立ち直った底力で59キロも跳ね返し、23年のスタートを決める。(山下 優)