着々と調子を上げてきたマイネルラウレア(撮影・石湯恒介)
「皐月賞・G1」(16日、中山)
歩様の乱れで弥生賞ディープ記念を、トモの疲労で毎日杯を回避した
マイネルラウレア。1月の若駒Sからのぶっつけ本番となったが、ここに向けて好ムードが漂っている。
ソールオリエンス、
ベラジオオペラといった無敗馬はいるが、こちらも目下2戦2勝。
グレード制導入の1984年以降、史上10頭目の無傷戴冠を目指す。
無敗馬はここにもいる。新馬戦-若駒Sと連勝中の
マイネルラウレア。コンディションが整わず弥生賞ディープインパクト記念、毎日杯を立て続けに回避したが、大一番を前に好ムードを漂わせている。
追われるごとに時計を詰め、1週前は軽く仕掛けられただけで栗東坂路での自己ベストとなる4F51秒7をマーク。2週前に計時した同51秒8をすぐさま更新し、中間に順調さを欠いたとは思えぬ動きを披露した。担当の荻須助手も「これならG1でも恥ずかしくない」と太鼓判。「前走は体ができていなかったのでジョッキーが行きたい時に動けず“意思疎通ができない”と話していましたが、今回は動けると思います」とうなずいた。
同助手が「調教に乗って感じるのは、走りが滑らかなことですね。ドシドシという感じではなく、ヌルヌル」と独特の表現で伝えるのは、類いまれな肩や股関節の可動域の広さだ。「上質な潤滑油が差されている感じ。どんなに走る馬でもガタガタだったりするし、こんな馬は見たことないです。
リニアモーターカーのようにスーッと走ります」。走りに一切無駄がない分、動きの全てが推進力に変換されているという。
父は12年覇者の
ゴールドシップで、現役時代はG16勝を挙げた名馬だ。父譲りの芦毛の馬体を揺らしながら、最高速でゴールを貫いてみせる。