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【追憶の皐月賞】雨中決戦の83年 ミスターシービー父子制覇達成で3冠へ第一歩

2023年04月12日 07:00

83年の皐月賞を制したミスターシービー

 第43回皐月賞は83年4月17日、雨にけぶる中山競馬場で行われた。馬場は不良。ここまで5戦4勝のミスターシービーが単枠指定馬(※当時は枠連しかなく、圧倒的な投票人気が予想される馬を1頭の枠に固定した。その指定された馬のこと)。

 同馬に騎乗する吉永正人騎手は「やっぱり馬場は心配でした」と振り返っている。返し馬で恐る恐る馬場の悪いコースの内寄りを走らせてみた。「そうしたらこれが、全然のめらない。別にどうってことなかったんですよ」。間違いなく、こうした馬場も大丈夫だと確信できた。

 レースは、カツトップメーカーが逃げ、カツラギエースとニホンピロウイナーが続き、2枠3頭が先団を形成。ミスターシービーはその15馬身ほどは後ろで後方待機策。自身の後ろには3、4頭しかいない。「本当はもう少し前に行く予定だった」とレース後の吉永だが、吉永はもちろん、客席のファンも分かっている。これがシービーだ。

 向正面から3コーナーにかけて徐々にポジションを上げていく。シービーをマークするように後方に控えていた2番人気ウズマサリュウの久保敏文騎手は「一緒に上がって行かなあかんと思っても、全然動けないんよ。下(馬場)を気にしてしまって。シービーは楽にいくんだもんね」と脱帽。同じく後方からレースを進めた5番人気メジロモンスニーの清水英次騎手は「こっちはおっつけおっつけだろ。なのにシービーは引っ張りきりで馬群の中に突っ込んでいった。正直、参ったよ」と、かぶりを振った。この道悪のうまさは、「重の女王」と呼ばれ、吉永も騎乗した母シービークインを思い出させた。

 ともあれ、ライバルの言葉を裏付けるようにミスターシービーは道悪を苦にせず馬なり。「脚があるから、どんなとこを通っても抜け出せる。道悪だから、いつもよりは気持ち早めにね」と吉永。

 極悪馬場の中山4コーナーで他馬がもたつくなか、シービーは抜群のコーナーワークで瞬く間に馬群をさばき、先頭に立っていたカツラギエースに並びかける。これをあっさりかわすと、馬場の真ん中で先頭に立った。追いすがったのは、立て直して外から伸びたメジロモンスニー。脚勢は馬場のいいところを通ったメジロモンスニーに分があるかに見えた。しかし、半馬身差が最後までそれ以上詰まることはなかった。吉永は「競り合えば絶対に抜かせん自信がありました」と胸を張った。メジロモンスニーの清水は「天才やわ、シービーは」とため息をついた。

 ミスターシービーは76年に優勝した父トウショウボーイとの皐月賞父子制覇を達成。「天馬二世」と称えられ、3冠への一歩を刻んだ。

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