ルメールを背に追い切りを行ったテラメリタ(撮影・亀井直樹)
◇Road to 2024
ダービーからダービーへ―。1年後の世代頂点を目指す戦いが始まる。注目の2歳馬を紹介する「Road to 2024」も今週からスタート。この世代最初の新馬戦となる阪神芝1600メートル戦(土曜5R)でデビューする良血
テラメリタ(牝=須貝、父
ブリックスアンドモルタル)を取り上げる。
POGファンにとっても注目の須貝厩舎。昨年の2歳戦では15勝を挙げ、厩舎別トップの勝ち星をマークした。3連勝で朝日杯FSを制した
ドルチェモアは最優秀2歳牡馬に輝き、
フリームファクシ、
ショウナンバシットの2頭はダービーにも参戦。逸材ぞろいの厩舎で2歳世代のデビュー第1号となる
テラメリタが、土曜阪神5RでJRA2歳戦の一番星を狙う。
ダービーウイークに行われた1週前追いは騎乗予定のルメールがまたがりCWコースで軽快な動きを披露。内から楽な手応えで併走パートナーを振り切り半馬身先着。5F68秒8〜1F12秒0のタイムで駆け抜けた。鞍上は「真面目で乗りやすい。2歳だからまだ子供だけど動きは良かったね。マイルの距離も良さそう」と感触を口にする。
祖母に
エアトゥーレを持つ良血。一族からは
キャプテントゥーレ、
シルヴァーソニックなど重賞ホースが出ており、母テラノヴァも芝の1200〜1600メートル戦で計4勝を挙げた。母も管理した須貝師は「お母さんも素直なタイプだったけど、この馬も素直な性格がいいところかな。マイルの距離も大丈夫だと思う」と話す。
父は注目の新種牡馬
ブリックスアンドモルタル。19年には米G1・BCターフを勝ち、その年の米国エクリプス賞年度代表馬に輝いた。須貝師は「アメリカの芝で勝って
スピード競馬に対応できるから日本にも合うと思う」と期待を寄せる。今年のダービーは
サトノクラウンの初年度産駒
タスティエーラがV。ポスト・ディープインパクトを巡る種牡馬争いも、ますます白熱していきそうだ。