競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
先週で東京&阪神開催が終了。いよいよ夏競馬本番という感じになってきますね。筆者が出張している函館は開催の半分が終わったので、今週から後半戦。函館の新馬は毎週頭数が少なく5、6頭のレースが続いており、ちょっと寂しい感じがしますね。例年はもう少し頭数がそろうのですが、今週から始まる芝1800mも5頭立てとなりました。この時期は3歳未勝利馬の出走が最優先になりやすいですし、厩舎、馬主サイドの事情はそこはかとなく分かるのですがね。さすがに5頭立てのレースな何週か続くと何だかなぁ。という気分になってしまいます。
ちなみに来週9日の芝1800mには白毛の
カルパ(牡、須貝、父
モーリス、母ブチコ)が武豊で出走を予定。
ソダシの半弟ということで大きな注目を集めそうですし、ぜひとも盛り上がってほしいものです。ちなみに調教に乗っている荻野琢は「いい馬ですよ。まだ線の細いところはありますが、これから良くなっていきそうです」と上々の感触。そして「白毛は天気がいいと光が反射してまぶしいんですよ(笑)。だから曇りくらいの方がいいかも」とジョークを交えてコメントしてくれました。楽しみですね。同じレースには
レガレイラ(牝、木村、父
スワーヴリチャード、母ロカ)もルメールで出走を予定。先週に半兄の
ドゥラドーレスも久々の競馬で勝っていましたし、今週の追い切りでも抜群の動きを見せていました。こちらも非常に楽しみです。
さて、先週の新馬戦について。24日の東京芝1400mは1番人気の
アスコリピチェーノ(牝、黒岩、父ダイワメジャー、母アスコルティ)が見事な末脚を見せて快勝。祖母が
リッスンで活躍馬の多い牝系ではありますが、また一頭楽しみな馬が現れましたね。次走は未定となっています。
25日の東京芝1600mを勝ったのは11番人気だった
トーセンクライネ(牝、田村、父
サトノクラウン、母トーセンミネルバ)でした。好位から運んで末脚もしっかりしていましたし、低評価を覆しての勝利は見事でした。こちらも次走は未定です。
函館は土、日で芝1200mの新馬が行われ、それぞれ
タヤスロンドン(牡、岩戸、父シャンハイボビー、母ラフメイカー)と
クールベイビー(牝、矢野、父
アルアイン、母クールユリア)が勝利。ともに少頭数の競馬ではありましたが、しっかり勝ち切れたことが素晴らしいですし、
クールベイビーは兄姉のほとんどが中央で勝っている堅実な血統。母の
クールユリアは非常に優秀な繁殖牝馬ですね。素晴らしいです。
さて函館には友道厩舎の2歳馬
シヴァース(牡、父
モーリス、母ヴィブロス)と
ヒシグランディヴァ(牝、父
シュヴァルグラン、母ラリズ)が入厩しており、29日にはゲート試験に合格しました。
シヴァースの母はドバイ、香港でも活躍した
ヴィブロス。後者は
シュヴァルグランの初年度産駒ながらセレクトセールで1億780万円(税込み)という高値で取引された馬。友道厩舎は目移りする良血馬ばかりですね。このまま無事にデビューを迎えてほしいです。(馬サブロー美浦支局・木村)