今年のJRA2歳重賞第1弾、土曜メイン「第55回函館2歳S」は
ロータスワンドが抜群の動き。3きょうだい同一重賞Vの快挙へ大きく前進だ。
ロータスワンドの姉
ブランボヌール、兄
ビアンフェはそれぞれ15年、19年の函館2歳S勝ち馬に名を刻んでいる。史上3例目の3きょうだい同一重賞制覇なるかの話題に、中竹師はノリノリの様子。「3匹目のドジョウを狙ってきた」とデビュー時から狙い定めた重賞だと明かして「もっと言えば来年は全妹もいるんだけどね」と話題を飛躍させるほどの楽しいトークぶりだった。
函館芝コースの追い切りの併走相手は函館記念に出走する同厩舎の
スカーフェイス。藤岡佑騎乗の
ロータスワンドが前で引っ張る形で5F67秒3、ラスト1F11秒5を計時し、1馬身先着した。直線でモタれるのを最小限に抑えるために先輩格の
スカーフェイスが内に入れてサポートする手の込んだ内容だ。
藤岡佑は「当週なのである程度、しっかりやりました。右にモタれる面があるので併走馬にフォローしてもらいました。1回使って期待通り良くなっている」と追い切りの内容を説明。兄の
ビアンフェで当レースを勝っており「サイズは違うけど雰囲気や走り方は似ている」と続けた。サクラバクシンオーを母父に持つこの血統は
パワーを必要とする洋芝の短距離決戦は大得意。血統面で主役を張れる。
≪74年ぶりの偉業か≫3きょうだいの同一JRA重賞制覇は母フロリストの目黒記念(32年春
ハクリユウ→33年秋
ハクセツ→35年秋
アカイシダケ)、母フリツパンシーの皐月賞(41年セン
トライト→42年アルバイト→49年トサミドリ)の2例。
ロータスワンドがVなら74年ぶりの偉業となる。また、管理する中竹師は15年
ブランボヌール、18年
アスターペガサス、19年
ビアンフェで調教師最多タイの函館2歳S3勝。単独最多4勝目を狙う。