外から力強く差し切ったアスコリピチェーノ(撮影・園田高夫)
「新潟2歳S・G3」(27日、新潟)
中団からレースを進めた1番人気の
アスコリピチェーノが鋭い差し脚で突き抜け、無傷2連勝で重賞初制覇を達成した。鞍上の北村宏は00年
ダイワルージュ以来23年ぶり2度目の制覇で、重賞Vは18年関屋記念(
プリモシーン)以来5年ぶりとなった。2着は逃げ粘った10番人気の
ショウナンマヌエラ、3着には4番人気
クリーンエアが続いた。
センス抜群の走りで新潟チャンプの座を射止めた。1番人気に支持された牝馬の
アスコリピチェーノが、デビューから無傷2連勝で重賞初制覇。道中は中団外めでレースを運び、直線半ばで仕掛けると一気に加速し、逃げ粘る
ショウナンマヌエラをゴール前で鮮やかに差し切った。
騎乗した北村宏は「淡々とした流れで前の馬も力を残していたけど、追いだしてからは大きなス
トライドで、いい走りをしてくれました」と、大人びたレースぶりでVをつかんだ相棒を絶賛。自身にとっては18年関屋記念以来、5年ぶりの重賞美酒。「大きなチャンスをもらい、結果を出せて良かったです」とホッと胸をなで下ろした。
「外枠で前に壁がなくても折り合いがついて、追いだしてからはスッと伸びてくれた。成長を感じましたね」と黒岩師。まだデビュー2戦目ながら、しっかりと学習し、着実に
ステップアップする愛馬に目を細めた。
今後について、指揮官は「賞金を加算できたので、暮れのG1を目標にしたいと思います」と阪神JF(12月10日・阪神)参戦を示唆。13年
ハープスターや21年
セリフォスなど、のちのG1馬も通った越後の登竜門を突破。この勝利を足掛かりに、さらなる大輪を咲かせてみせる。