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ダイユウサクの衝撃V&悲願の大障害制覇 二刀流・熊沢騎手の功績を振り返る

2023年10月30日 17:33

ダイユウサクと熊沢騎手(91年1月撮影、ユーザー提供:ぼっこさん)

 誰からも愛されたファイターが引退を決めた。JRAは30日、熊沢重文騎手から騎手免許の取消申請があり、11月11日付けで騎手免許を取り消すことを発表した。

 記録にも記憶にも残るジョッキーだった。デビューは86年。横山典弘騎手や松永幹夫調教師と同期で、武豊騎手の1年先輩となる。3年目の88年にはオークスをコスモドリームで制し、当時の史上最年少GI制覇記録を更新。さらに91年には15頭立て14番人気のダイユウサクで有馬記念を制覇。大本命だった武豊騎手騎乗のメジロマックイーンを倒し、その名が全国の競馬ファンに知られることとなった。その後も快足エイシンワシントン、6歳春までのステイゴールドの主戦を務め、関西のトップジョッキーとして活躍した。

 熊沢騎手を語る上で忘れてはならないのが、障害レースでの活躍だ。99年、00年、02年、04年にはJRA賞の最多勝利障害騎手を獲得。若い頃から「中山大障害を勝ちたい」と公言しながら、なかなか縁がなかったが、7回目の挑戦となった12年にマーベラスカイザーで初制覇を果たした。歴代最多となる障害通算257勝は後世に語り継がれる記録だろう。

 どんな暴れ馬でも「熊沢に任せておけば大丈夫」と関係者から信頼されたファイター。パドックで騎乗する際には、馬の脚や腰に清めの塩をかけることでも知られた。唯一無二の二刀流のレジェンドの功績を称え、大きな拍手を送りたい。

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