3頭併せで軽快な動きを披露したソールオリエンス(中央)=撮影・西岡正
「中山記念・G2」(25日、中山)
有馬記念で8着に敗れた昨年の皐月賞馬
ソールオリエンスが、今年の初陣を迎える。追い切りは21日、美浦Wで3頭併せを行い、軽快な動きを披露した。ただ、中山芝1800メートルは、追い込み馬にとってベストとは言いがたいコース。舞台設定の克服が今回の鍵となる。
皐月賞を後方一気の競馬で差し切った逸材が4歳初戦を迎える。有馬記念8着以来の
ソールオリエンスは、美浦Wで
ドゥラモンド(6歳3勝クラス)、
レヴォルタード(4歳2勝クラス)と併せ、6F85秒5-37秒6-11秒4で併入。直線で2頭の間に入ってもひるむことなく、馬なりで素軽い動きを見せた。
今回初コンビを組む田辺は「エンジンはいいし、フットワークはさすがですね」と一定の評価。一方で「(1週前と比較して)劇的な変化はなかったけど…」と少々辛口の
ジャッジだ。状態が悪いわけではないが、期待が大きいからこそ評価は厳しくなる。
手塚師も今回に限っては強気ではない。「スタートしてから行き脚がつけばいいけどね」と話すように、懸念材料として舞台設定がある。中山芝1800メートルはスタート後約200メートルでコーナーに入るため、前半の位置取りが重要となり、追い込みの
スタイルでは厳しくなる。それを踏まえた上で、「そこは能力でカバーしてくれると思っています」とG1馬の底力を信じている。
決して楽な戦いではないが、鞍上は「ポテンシャルの高い馬ですからね。舞台は関係なく走ってほしいし、そのレベルの馬だと思っています」と力を込める。この先の大阪杯(3月31日・阪神)に向けても真価の問われる一戦となる。