厩舎ゆかりの血統・ドゥアムールとフィリーズR制覇を狙う中竹師(撮影・石湯恒介)
「フィリーズレビュー・G2」(8日、阪神)
かささぎ賞で2勝目を挙げた
ドゥアムールが重賞に初挑戦する。半姉
ブランボヌール、半兄
ビアンフェがス
プリント重賞覇者という中竹厩舎ゆかりの血統馬。初めて臨む芝1400メートル戦で桜花賞(4月13日・阪神)の優先出走権を狙う。
千二まで、とは言わせない。かささぎ賞で2勝目を挙げた
ドゥアムールが一族の夢を背負い、初の重賞、初の千四の距離にチャレンジする。
きょうだいに芝ス
プリント重賞2勝の
ブランボヌールに、同3勝の
ビアンフェがいる
スピードに勝る血統。祖母アジアンミーティア、母ルシュクルも手掛け、この一族を知り尽くす中竹師は「跳びは
ビアンフェに似ている。能力は重賞でもと思っているし、千四までは守備範囲」ときょうだいが苦戦した距離にも対応可能だとアピールする。
逃げの戦法が得意だったその兄と同様、ここまでの2勝は逃げ切り勝ち。前走のかささぎ賞も大外枠から絶好のスタートを決めると、番手からつつかれながらも直線で盛り返して粘り切った。木野助手は「練習したかいもあってスタートを上手に出て二枚腰、根性も良かった。やっぱり前に行ったら粘れる、良さが出る血統」と手応え。550キロを越す巨漢だった兄とは体つきこそ違うものの、「重心の低いタイプで走りは似ている」とし、「もっさりしたところがなくなってきて、使うごとに馬も自分から走る気になってきた」と心身の成長を実感する。
舞台は開幕2週目の阪神。週中には雨もあったが、週末は晴れ予報が続く。「前で運ぶことができれば、今のきれいな馬場なら合う。辛抱してくれるはず」と改めて期待を込めた中竹師。厩舎ゆかりの血統が距離の壁を越え、桜の切符を手にする。