皐月賞を制したアンライバルド=2009年4月19日
JRAは10日、09年の皐月賞を制した
アンライバルドが9日に死んでいたと発表した。19歳だった。現役を引退後は北海道日高町のブ
リーダーズ・スタリオン・
ステーションで種牡馬として供用されていた。産駒には16年ファルコンSを制した
トウショウドラフタがいる。
管理した友道師は「昨日聞きました。伝説の新馬戦から始まって、ウチで初めてクラシックを勝って、ダービーは1番人気で負けて、という。この馬の経験でダービー3勝があると思うので。思い出深い馬です」と在りし日の愛馬に思いをはせ、感謝を伝えた。
株式会社サラブレッド・ブ
リーダーズ・クラブの秋山達也営業部長は「昨日5月9日の14時頃、手入れを行うために洗い場に移動した際に足を滑らせて転倒しました。すぐに獣医師による診療を受けましたが、右後脚を骨折しており、予後不良との診断により、安楽死の措置が取られました。大変ファンの多い馬で、とても残念に思っています。同馬の関係者ならびに同馬を応援して下さったファンの皆さまのご厚情に対し、深く感謝を申し上げますとともに、同馬の冥福を心よりお祈りいたします」とコメントした。
同馬は08年10月に京都でデビューV。2着
リーチザクラウン(10年マイラーズCなど重賞2勝)、3着
ブエナビスタ(G1・6勝)、4着スリーロールス(09年菊花賞V)、5着
エーシンビートロン(14年サマーチャンピオン)がのちに重賞を制し、伝説の新馬戦と呼ばれた。
次戦の京都2歳Sこそ3着に敗れたが、翌年の若駒Sを制して勢いに乗ると、続くス
プリングSで重賞初制覇。3番人気で臨んだ皐月賞では豪快な差し切りでG1初制覇を飾った。名門・友道厩舎にとっては、これがクラシック初制覇だった。
その後は結果が出ず、左前脚浅屈腱炎などで戦線離脱。11年金鯱賞5着を最後に現役を引退し、種牡馬入りしていた。通算10戦4勝だった。