ヴィクトリアマイルを制したアスコリピチェーノ(17)=撮影・持木克友
「ヴィクトリアマイル・G1」(18日、東京)
最後方からの競馬となった1番人気の
アスコリピチェーノが直線大外から差し切り、23年阪神JF以来のG1・2勝目を挙げた。今年G1初勝利を飾ったクリストフ・ルメール騎手(45)=栗東・フリー=は21年
グランアレグリア以来の同レース4勝目。黒岩陽一調教師(44)=美浦=は安田記念(6月8日・東京)への参戦プランも示唆した。首差の2着に4番人気の
クイーンズウォーク、3着に7番人気の
シランケドが入った。
◇ ◇
いやぁ、迫力のあるゴール前でした。G1というものはこういうレースだな、と。もともとメンバー的にもそろっていましたが、最後は5頭の競馬で、特に上位3頭はどれが勝ったか分からなかったほどでした。
勝った
アスコリピチェーノはすごいですね。15番手から進めて、もう届かないのかなと思いましたが、さすがです。ルメールジョッキーも馬の力を知っていたのでしょう。4歳馬なので若馬と違ってレースを経験していますし、何度も乗っているので手応えを把握していました。末脚勝負で一番切れたのが、この馬。ゴール前の接戦をモノにしましたし、ジョッキーもすごいですが、馬の状態も良かったのだと思います。本当に、見ていてもいいなと思う、いいレースでした。
クイーンズウォークは2着でしたが、こちらも今は状態がいいのでしょう。3着のM・デムーロの
シランケドも、最後は馬群をさばきながらよく伸びてきました。池添君の
アリスヴェリテもうまく逃げましたね。突く馬がいませんでしたし、単騎逃げで行けました。残り200メートルあたりでは押し切ったかなと思いましたが。全馬、力がきっ抗していたのでしょう。
ユタカ君の
ボンドガールは見せ場がなかったですね。テンから押さえて、しまいも弾けず。去年のNHKマイルCでもいいなと思っていたんですが不利があって、そこから今回は馬が良くなっていいなと思っていたので…よく分からないですね。あんな馬ではないと思いますし、どこかで勝つと思いますよ。(元JRA調教師)