引退セレモニーで同期の高倉稜騎手(左)、川須栄彦騎手(右)から花束を受け取った水口優也騎手。(カメラ・水納 愛美)
6月29日の小倉12R・3歳上1勝クラス(ダート1700メートル)で、水口優也騎手が現役ラスト騎乗を終えた。2010年にデビューし、JRA通算2374戦84勝。
レース後には川田将雅騎手、同期の川須栄彦騎手、高倉稜騎手らが花束を贈呈。ジョッキー仲間や、駆け付けた家族とともに記念撮影を行い、多くの拍手に包まれた。水口騎手は「無事に終わってホッとしました。騎手のみんなとオーナー、家族とファンの皆さんに最後これだけ集まってもらって、いい騎手人生だな、と改めて思いましたし、そこに尽きますね」とすがすがしい表情。「やり切りました。やってきて良かったなと思います」とかみしめた。
この日は5鞍に騎乗し、勝利こそ無かったが全力プレーを見せた。10Rの
ハリーケーンは1番人気に支持された。結果は3着で、「期待を裏切ってしまったことは申し訳ないと思いますけど、これが水口っていう騎手だったと思って、笑ってやってください」と自虐したが、ラストデーでも馬券に絡む活躍を見せた。
7月1日付で騎手免許を取り消した後は、金沢市の乗馬クラブで人材育成の職に就く。「この先の競馬人や、馬産業に貢献してくれる若い人を育てられたら。いい仕事だなと思うので。(競馬を)愛せましたし」。これまでの経験を糧に、新たな道へ一歩を踏み出す。