「北九州記念・G3」(6日、小倉)
白熱したハンデ戦を制したのは1番人気の
ヤマニンアルリフラだ。芝の6F戦は今回が2度目だったが、ハイペースの流れにも見事に対応して重賞初制覇。鞍上の団野大成騎手(25)=栗東・斉藤崇=は今年初の重賞勝利。今後はサ
マースプリントシリーズの王者を目指していく予定だ。2着には5番人気の
ヨシノイースター、3着には
アブキールベイが入った。
激戦を制したのはレース直前に1番人気に浮上した
ヤマニンアルリフラだった。道中は10番手で待機し、3角から徐々に進出。4角では馬群を割るように伸び、そのままゴールを駆け抜けた。圧巻の3連勝。重賞初挑戦でタイトルを見事にゲットした。
自身も今年重賞初Vの団野は、喜びにあふれていた。「うれしい気持ちでいっぱいですし、昨年末からの成長には驚かされています。展開も思った通り。直線に向くまでもスムーズでしたし、間を割った時に突き抜けるな、と。期待通りというかそれ以上のパフォーマンスでした」。14キロの馬体増が示す成長と充実ぶりに目を細めた。
1歳上の半兄には5連勝でプロキオンSを勝った
ヤマニンウルス、2歳上の半姉には今回一緒に出走して4着に食い込んだ
ヤマニンアンフィルがいる血統。いずれも管理する斉藤崇師は「このきょうだいは牡馬だと体質の弱い面があります。でも年を重ねるとしっかりしてくる。
アルリフラはまだ4歳。中間のトレセンでもすごく立派になったことを感じていました。まだまだしっかりとしてくると思う」とさらなる成長を見込んでいる。
この勝利でサ
マースプリントシリーズ首位タイに浮上。夏のス
プリント王への視界がグッと開けた。「ここで勝てたのでサ
マースプリントシリーズも考えて。アイビスSDは特殊なレースなので、CBC賞(8月10日・中京)あたりかな。斤量面などを考えて決めたい」と次戦を見据えた。
灼熱(しゃくねつ)の小倉で充実ぶりを示した
ヤマニンアルリフラ。
アルリフラはアラビア語で「旅」を意味する。サ
マースプリントシリーズの主役となるべく次の“旅”へ。勢いを止めることなく、進撃を続ける。