「小倉記念・G3」(20日、小倉)
夏は牝馬、ハンデ戦は軽量馬だ。格上挑戦となる9番人気の牝馬
イングランドアイズが直線で鋭く抜け出して重賞初勝利を果たした。最内枠と最軽量51キロのハンデを存分に生かし、夏の小倉のハンデ重賞を象徴するような混戦を制した。
初コンビの松若が完璧なエスコートを見せた。「内も残っていたので馬場傾向を考えて理想のポジション」と最終週の荒れた馬場でも好位の内でじっと我慢。「勝負どころで反応が少し悪くなると聞いていましたが、直線はいい反応。これなら差し切れると思いました」と振り返る抜群の手応えで、直線鋭く伸びた。
22年7月のラジオNIKKEI賞(
フェーングロッテン)以来、3年ぶりのJRA重賞勝利を挙げた鞍上は「素直にすごくうれしいです。いいタイミングで乗せてもらいました」と充実の表情を浮かべた。安田師も「勝算はありました。夏場は体調が良く、小倉は直線まで慌てず運べる相性がいいコースですから」と狙い澄ました勝利に笑顔。「勝負どころでモタつくところがあるので位置を取りに行きたかったですが、イメージ通りにうまくエスコートしてくれましたね」と鞍上への賛辞も惜しまなかった。
今後はチャレンジC(9月13日・阪神)が視野に入る。指揮官は「夏の体調を生かしていきたい」と先を見据える。14年のオークスを制した母ヌーヴォレコルトに重賞初Vを届けた孝行娘は、さらに上のステージを目指す。