スプリンターズS2025に出走予定のママコチャ(23年10月撮影、ユーザー提供:淳。さん)
23年のJRA賞最優秀ス
プリンターの
ママコチャ(牝6、栗東・池江泰寿厩舎)が、スプリンターズステークス(3歳上・GI・芝1200m)で史上初の隔年制覇を狙う。
ママコチャは父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハの血統。父は芝ダート双方でGIを制した名馬。JRAで現役の産駒は
ママコチャ、
ハギノアトラス、
エンドレスロードの3頭のみとなっている。一方の母系を見ると、自身は鹿毛ながら、曾祖母の
シラユキヒメを祖とする白毛一族の出身だ。全姉の
ソダシは白毛初のGIウイナーで、20年の阪神JF、21年の桜花賞、22年のヴィクトリアマイルを制している。さらに伯母の
ユキチャンは白毛初の重賞ウイナーで、08年の関東オークス、09年のクイーン賞、10年のTCK女王盃の覇者。また、近親には
メイケイエールや
ハヤヤッコ、
アマンテビアンコなどの重賞勝ち馬が並ぶ。
ここまで22戦7勝。23年春から1400m以下を主戦場に据えたことで素質が開花した。23年のスプリンターズSを勝ち、GIで重賞初制覇。今年のオーシャンSで2つ目のタイトルを獲得している。その後も高松宮記念が3着、京王杯SCが2着、そして前走の
セントウルSが2着と、安定感ある走りを見せている。牝馬としてはベテランといえる6歳だが衰えは一切なく、ここも好勝負は確実だ。
そして史上初の偉業もかかる。90年のGI昇格以降に限ると、スプリンターズSを2勝した馬は93〜94年のサクラバクシンオー、12〜13年の
ロードカナロア、16〜17年の
レッドファルクスの3頭のみ。したがって、隔年制覇となれば初めて。名牝の走りに注目が集まる。