◆第59回スプリンターズS・G1(9月28日、中山競馬場・芝1200メートル)
負けるシーンがイメージできない。
サトノレーヴ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎、父
ロードカナロア)の1週前追い切りを目の当たりにして率直にそう思わされた。昨年の香港遠征時の美浦では最終追い切りで僚馬
タスティエーラなどを子供扱いしていたが、今回は目標にした前の2頭をワープしたかのような鋭い加速で置き去りにした。うち1頭は今後のダート界を席巻する可能性を秘める
ルクソールカフェ。ラスト1ハロン10秒7と異次元の切れ味に、手綱を執った
ジョアン・モレイラ騎手も賛辞を惜しまなかった。6歳秋を迎えたが、衰えるどころかさらに気力も活気もさらに充実している印象を受けた。
昨年は7着に敗れたが、発馬など不運が重なったもの。むしろ、昨年と同じシーンになっても突き抜けてしまうのではとも思わせるほど抜群の仕上がりを見せている。最終追い切りもしっかりチェックしたいが、つけ入る隙があるとすれば、展開面や枠の並びか。いずれにせよ、この馬を中心に予想を巡らせる1週間になる。(石行 佑介)