今週末はスプリンターズステークス(3歳上・GI・芝1200m)。今春に高松宮記念を制した
サトノレーヴ(牡6、美浦・堀宣行厩舎)には、史上6頭目の“同一年春秋ス
プリントGI制覇”がかかる。過去の達成馬たちの戦いぶりを振り返ってみよう。
それまで芝2000mで行われていた高松宮杯が距離短縮され、春の短距離王者決定戦となったのが1996年。さっそく初年度から
フラワーパークが快挙を達成した。GI馬ヒシアケボノ、三冠馬ナリタブライアンなどを2馬身半差で退け、高松宮杯を制すと、安田記念、CBC賞を挟んでスプリンターズSに参戦。後年、JRAのCMにもなったエイシンワシントンとの“ハナ差1cm”の大接戦をものにして史上初の“同一年春秋ス
プリントGI制覇”を決めた。
2頭目は01年のトロットスター。4歳秋から本格化の兆しを見せ、00年11月のオーロCで1年ぶりの白星を飾ると、CBC賞、
シルクロードS、高松宮記念まで4連勝で頂点に上り詰めた。続く安田記念は14着に敗れたが、距離短縮で巻き返しを期して、スプリンターズSに出走。逃げ粘った
メジロダーリングを内からしぶとく差し切り、GI・2勝目を飾った。
09年の
ローレルゲレイロは華麗な巻き返しだった。高松宮記念は前半3F33.1秒のハイペースで引っ張り、
スリープレスナイトの追撃を半馬身振り切って勝利。だがその後は、安田記念が1.5秒差の15着、
セントウルSが1.4秒差の14着と大きく調子を落とす。スプリンターズSでは6番人気まで評価が落ちたが、
ビービーガルダンとの接戦を制して栄冠に輝いた。
13年の
ロードカナロアは文句なしの強さだった。前年のスプリンターズSでGI初制覇を果たし、日本馬として初めて香港スプリントを制覇。もはや国内に敵はおらず、春の高松宮記念は単勝1.3倍の圧倒的な支持に応え、安田記念でマイルの距離にも対応した。
セントウルSでは
ハクサンムーンによもやの敗戦を喫したが、スプリンターズSではリベンジを果たし、改めて実力を見せつけた。
直近では18年に
ファインニードルが達成している。前年のスプリンターズSは12着に敗れたが、ひと息入れて立て直し、
シルクロードS、高松宮記念を連勝し春のス
プリント王に輝く。秋は
セントウルSを快勝し、続くスプリンターズSでも1番人気に応え、史上5頭目の快挙を達成した。7年ぶりとなる大記録は生まれるのか、発走のときは刻々と迫る。
【同一年に春秋ス
プリントGI制覇した馬】
96年
フラワーパーク01年 トロットスター
09年
ローレルゲレイロ13年
ロードカナロア18年
ファインニードル