接戦をものにしたホウオウルーレット(手前)=撮影・石湯恒介
「
シリウスS・G3」(27日、阪神)
8番人気の伏兵
ホウオウルーレット(牡6歳、美浦・栗田)が、直線を豪快な差し脚で突き抜け重賞初制覇を果たした。ゲートを五分に切ると、最後方をじっくり追走。徐々に気持ちを乗せながら差を詰めると、直線ではいつの間にか馬群の中へ。メンバー最速の上がり3F36秒4の脚を繰り出すと、ゴール前でラ
イバルたちを一気にとらえた。2着に9番人気の
サイモンザナドゥ、3着に4番人気の
ジューンアヲニヨシが入った。勝ちタイムは2分4秒8(良)。3連単は82万3380円と波乱の決着となった。
殊勲の岩田康は左手で力強く
ガッツポーズ。「前回はすごく暑かったですが、今回は涼しくなっていて馬も元気でした。距離も2000メートルで前半は流れていたので、ハマるかなと思って、直線にかけました。直線でばらけるまで待っていましたが、いい脚で差し切ってくれました。ずっと乗せてもらっていたので、やっと重賞を一つ勝つことができた、という思いで
ガッツポーズがでました」と喜びをかみしめた。
半兄が東京大賞典4連覇などダート重賞戦線で活躍した
オメガパフューム。18年にこのレースで重賞初制覇を飾っており、兄弟制覇となった。「この勝利でもっともっとこれから飛躍できるように」と兄に続く大舞台での活躍を期待した。