「凱旋門賞・仏G1」(5日、パリロンシャン)
決戦の時が刻一刻と迫るなか、日本勢に立ちはだかるラ
イバル騎手を直撃。昨年の2着馬で、上位人気が確実な仏国馬アヴァンチュールに騎乗する
マキシム・ギュイヨン騎手(36)=フランス=は、前哨戦を制した日本馬3頭を警戒。「絶対にやっつけてやる」と息巻いた。なお、2日に馬番、ゲート番、騎乗騎手が確定。
アロヒアリイは好枠(ゲート番4)を引き当てたが、
クロワデュノール(ゲート番17)と
ビザンチンドリーム(ゲート番15)は試練の枠となった。
悲願の初制覇を目指す日本馬にとって最も強敵となるのが、ヴェルメイユ賞を快勝した地元馬アヴァンチュールだ。昨年の凱旋門賞で
ブルーストッキングの2着に入るなど実績も申し分ない。
騎乗するのはギュイヨン。日本のファンにとっては2010年の
ジャパンCで
ヴィクトワールピサ(3着)に騎乗したジョッキーと言えば分かりやすいだろうか。今年のフランスリーディングでC・デムーロに次ぐ2位。そんな地元の名手が、
シャンティイ競馬場で取材に応じた。
「絶対にやっつけてやろうと思っています」。日本馬について聞かれたギュイヨンは、冗談交じりに返り討ちを宣言。もちろん、強敵であることは認めている。「日本からは毎年いい馬が来ますし、今年は3頭とも前哨戦を勝っていますからね」と警戒の姿勢を示している。ただ「あとは馬場ですね。週末に降って重くなった時がどうかでしょう」。今週のパリは金曜と土曜が雨予報。日本馬にとっては重馬場が大きな割引材料になると指摘した。
その点、アヴァンチュールにとって重い馬場は大歓迎。「すごく乗りやすいですし、どんな馬場状態でも力を出してくれるというのが強みです。ヴェルメイユ賞が強かったし、昨年2着した馬ですからね。去年より経験を積んで、力もつけています」と自信ありげにうなずく。ギュイヨン自身も凱旋門賞は14、15年の2着(ともに
フリントシャー)が最高着順で、初勝利が懸かる大事な一戦。日本馬だけでなく、全馬を打ち砕くつもりだ。