京都競馬場で10月13日(祝・月)に行われるスワンステークス(3歳上・GII・芝1400m)。マイルCSへの前哨戦に位置付けられている一戦は、今年から開催時期が3週繰り上げられた。現段階では、昨年の2歳マイル王者
アドマイヤズーム、重賞4勝馬
ウインマーベルなど21頭がエントリーしている。本稿では同レースの開催にともない、歴代勝ち時計をランキング形式で紹介する(京都芝1400mの開催に限る)。
■5位タイ 1分19秒9 2008年
マイネルレーニア デビュー5戦目の京王杯2歳Sで重賞初制覇を飾ったが、その後はしばらく勝利から遠ざかり、次の白星は1年7カ月が経ったストークS。この勝ち星でふたたびOPに上がると、2度目のダートとなるプロキオンSは13着だったが、NSTオープンで5着に健闘し、ポートアイランドSで通算5勝目を飾る。続くスワンSでは5番人気に支持され、自らハナに立ってレースをけん引。直線では実績豊富な
ローレルゲレイロが襲い掛かってきたが、最後までしぶとく脚を伸ばし続け、最後は半馬身差で追撃を振り切った。
■5位タイ 1分19秒9 2023年
ウイングレイテスト デイリー杯2歳Sで2着、ニュージーランドTで3着と、若くして重賞で見せ場をつくったが、古馬3勝クラスをなかなか突破できず、5歳秋にようやく再度のOP入りを果たす。昇級2戦目のニューイヤーSを制したものの、重賞では掲示板止まりが続き、迎えた23年のスワンSでも10番人気の伏兵評価。だがレースでは2番手から粘り込み、
ララクリスティーヌの追撃をクビ差抑えて、待望の重賞初制覇を飾った。長く主戦を務めてきた松岡正海騎手は、畠山吉宏調教師と抱き合って、喜びを爆発させた。
■3位タイ 1分19秒8 2002年 ショウナンカンプ
デビューからしばらくはダート路線を歩んだが、目立った実績はなく、条件馬の一頭に過ぎなかった。転機は02年2月の山城S。通算11戦目で初の芝競走に出走すると、いきなり2馬身半差で快勝し、続くオーシャンS(当時OP)、高松宮記念まで3連勝を飾って、あっという間にス
プリント王者に輝く。同年秋のスプリンターズSでも3着と見せ場をつくり、スワンSには2番人気で出走。自らハナに立ってレースを引っ張ると、後続に影をも踏ませぬ3馬身差の圧勝で、GI馬の力と威厳を見せつけた。
■3位タイ 1分19秒8 1995年 ヒシアケボノ
500kgをゆうに超える馬体が特徴的な人気馬。デビュー6戦目の未勝利戦で待望の初白星をマークし、500万下、900万下、1500万下と4連勝を飾って、OP入りを果たす。京王杯AHは3着、同年から交流重賞となった東京盃は6着と崩れたが、スワンSで巻き返して重賞初制覇。道中は4番手を追走し、直線では本格化を予感させる伸びで、4馬身差の圧勝を飾った。続くマイルCSでも3着とまずまずの結果を残し、当時12月に行われていたスプリンターズSでは1番人気に応えて、
ビッグタイトルを獲得した。
■2位 1分19秒4 2011年
リディル 新馬戦は7着に敗れたが、2戦目の未勝利戦、続くデイリー杯2歳Sを連勝してタイトルゲット。だが、放牧先で骨折し、3歳シーズンを全休した。4歳1月の白富士Sで復帰、いきなり2着に好走すると、以降も安定感ある走りを見せた。11年のスワンSには米子S以来、約4カ月ぶりの実戦となり、単勝3.1倍の1番人気の支持を受けた。レースは直線で
ジョーカプチーノが1頭完全に抜け出す恰好となったが、小牧太騎手の合図に応えて
リディルは鋭く伸び、1.1/4馬身差の快勝。怪我を克服し、再びタイトルをつかんだ。
■1位 1分19秒3 1996年
スギノハヤカゼ 四半世紀以上を経て、いまだにレースレコードに君臨するのが96年のレース。勝った
スギノハヤカゼは、同年春のアーリントンC、中日スポーツ賞4歳Sと重賞2勝を挙げるなど、短距離からマイルで存在感を示していた。オッズが割れ加減の中、7番人気で迎えたスワンS。道中は中団よりやや後ろから運び、直線で追い出されると、上がり最速の末脚を繰り出して差し切り勝ち。走破タイムの1分19秒3はコースレコードで、2015年に
ウリウリが更新するまで、約20年も破られることはなかった。
※初回掲載時、一部脱字がございました。訂正してお詫び申し上げます。