今週の日曜日は、京都競馬場で秋華賞(GI)が行われます。

　過去10年の秋華賞では5番人気以内の馬が10勝2着9回3着6回と良績を残しています。ここ4年の秋華賞で3着以内に入った馬はすべて5番人気以内ですし、素直に人気馬を信頼した方が的中する可能性は高そうです。

　ちなみに、過去10年の秋華賞において6番人気以下で馬券に絡んだのは5頭。この5頭の内、2頭は前走で1着になっていた馬。残る3頭は前走で秋華賞トライアルのいずれかに出走し4着以内かつ上がり2位以内を記録していた馬でした。人気薄でも前走で勝利し勢いに乗っている馬や、負けている馬でも秋華賞トライアルで終いの脚に見どころのあった馬には注意が必要と言えるかもしれません。

　近年は順当な決着が目立つ秋華賞で、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆死角らしい死角が見当たらない

　今週の秋華賞でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるカムニャックでした。

　週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しカムニャックに高評価が与えられました。

　カムニャックはここまで6戦4勝。負けたのは1600mの2戦で1800m以上の距離では無敗。今春はフローラS(GII)で重賞初制覇を飾ると、その勢いで挑んだオークス(GI)でも優勝し世代トップの能力を証明。秋初戦となった前走のローズS(GII)でも勝利し現在3連勝中と勢い十分。

　その前走のローズSは、4コーナーで内の馬が外へ張り出した影響で、鞍上が立ち上がるほどの不利を受けていました。それでも直線では鞍上のゴーサインに素早く反応。力強い伸び脚で2着に1馬身半差をつけて優勝。不利を受けながらも2着以下には決定的な差をつけていましたし、前走のメンバー相手では能力が段違いだった印象です。

　前走はオークス以来の休み明けで本番を見据えた仕上がりだったでしょうし、この中間の報道では「使いつつ良くなるタイプ」と陣営は話しており、休養明けを叩いたことで状態面も格段に上がってくるはずです。

　今回、カムニャックは8枠17番と外目の枠に入ってしまいましたが、15年の秋華賞では8枠18番に入ったミッキークイーンが優勝。ミッキークイーンはカムニャックと同じオークスの勝ち馬。GIを勝ち切れる実力があれば外枠でもチャンスはありそうです。また、過去10年の秋華賞でオークス馬は7頭が出走し5勝3着1回。勝率71.4％、複勝率85.7％と素晴らしい成績を残していることもカムニャックの好走を後押しする材料と言えます。

　勝負付けの済んだメンバーがほとんどでもありますし、ここは死角らしい死角が見当たりません。断然人気での出走になりそうですが、力通りに走ればその期待に応える走りが見られそうです。