東西一番乗りで今年のJRA50勝一番乗りを果たした杉山晴厩舎がエリザベス女王杯に2頭出しを敢行。天皇賞・秋でも
ジャスティンパレスが8番人気3着に好走し、厩舎力の高さを改めてアピールした。
そんなトップステーブルでデビュー前から嘱望されていたのが目下連勝中の上がり馬
オーロラエックス。担当の野坂助手は「体がしなやかでバネが柔らかい。稽古をつけてくれた高倉騎手が“乗ったことがない不思議な乗り物”と表現してくれたほど。大跳びで奇麗な走りをする」と話す。3勝クラス突破に5戦を要したのは「高いポテンシャルに対して体がついていっていなかった」ため。年齢と実戦を重ねて成長し、「カイバを集中して食べられるようになって体も完成まで8〜9割のところまで来ているのでは」と本格化を迎えつつある。
デビュー以来手綱を取り続けている松山は小倉牝馬S(4着)で11年ぶりとなる重量51キロで騎乗。それほど同馬にほれ込んでいる。野坂助手は「気に入って熟知してくれている。うまくエスコートしてくれると思う。あくまで
チャレンジャーなので、不安より期待や楽しみの方が大きい」と胸を高鳴らせる。取材中に僚馬
エリカエクスプレスを担当する植山助手が通りかかると、「ラ
イバルだから口を利かない」とニヤリ。厩舎のムードも高潮。G1的中の鍵となるのは今週も杉山晴厩舎だ。