「エリザベス女王杯・G1」(16日、京都)
エリザベス女王杯の歴史を振り返ると、98年、99年
メジロドーベル、03年、04年
アドマイヤグルーヴ、10年、11年
スノーフェアリー、19年、20年
ラッキーライラックとリピーターが活躍しており、過去のレース実績が反映されやすいG1だ。今回が4度目の参戦となる
ライラックは、22年の2着が最高着順で前述馬とケースは違うものの、過去3回のレースで質の高いレースを見せてきた。4回目にして最高の形でレースを迎えられる今回は最高着順を狙う。
6歳馬だからといって侮ってはいけない。アイルランドT4着の
ライラックは今回が4度目の参戦となり、過去3年は2、4、6着の成績。3歳時は舞台が阪神だったが、後方から鋭い決め手を発揮して
ウインマリリンと同着の2着に好走。23年、24年は着順こそ4、6着とはいえ、ともにメンバー最速タイの上がり3Fタイムを記録して追い込んでおり、このレースで存在感を示している。
担当する三尾助手は「2200メートルが合っているのでしょう。エリザベス女王杯もそうだけど、AJCCでもあれだけ走れましたからね」と分析する。今年1月のAJCCで5着。唯一の牝馬だったが、勝った
ダノンデサイルから0秒6差と見せ場をつくった。「京都もいいですよ」とうなずく。舞台設定はベストと言っていい。
状態もここに向けて上昇している。近2走のクイーンSとアイルランドTではいい頃の末脚がよみがえり、ともに小差4着の好内容だった。同助手は「昨年の前半から心身ともに伴わない時期があったけど、今年の夏くらいからこちらが思っている以上に良くなっています」ときっぱり。衰えが見え隠れしてもおかしくない年齢だが、今は心身ともに充実している。
「現状では4回目で一番満足できる仕上がりだし、6歳馬だけど頑張ってほしいです」と力を込める。過去3年のレースを振り返ってもそうだが、かみ合えば勝ち負けになる力はあり、今回は状態面も申し分はない。“4度目の正直”がありそうなムードが漂っている。