◆第50回エリザベス女王杯・G1(11月16日、京都競馬場・芝2200メートル)=11月12日、栗東トレセン
エリザベス女王杯で秋華賞2着に引き続き、
エリカエクスプレス(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎、父
エピファネイア)に騎乗する武豊騎手が会見で意気込みを語った。
―前回、騎乗した印象。
「前回、調教で一度乗ったんですけど、そん時は難しくないのかなと思っていたんですけど、レース当日になるとすごい
テンション上がってちょっと大変でしたね。スタートまではね。イレ込みがきつかったですね」
―追い切りとレースでは感覚が違ったか
「はい。ちょっと全然違いましたね」
―秋華賞(2着)を振り返って。
「逃げる形になったんですけど、レース前から逃げるとは思ってなかったんですけど、
スピードで自然とハナを切る形になって、折り合いもギリギリのとこでしたけど、なんとかなだめながら、まずまずのペースで行けたのでいい形に直線に向けたかなと思いますね」
―イレ込みの影響は。
「あったと思います。できればちょっとゆっくり抑えて行こうかなとパドックでまたがるまでは考えていたんですけど、返し馬で無理だなと。おそらく逃げることになるんだろうなということでゲートインしました」
―レースでも
スピードに乗って。
「思ったよりレース前の感触よりはレースの方がいい感じで走ってくれて。ただ、3コーナーくらいで外から勝ち馬が来た時に、もう少しゆっくり行きたかったんですけど、ちょっとムキになるところがあったので、そのあたり最後に響いたかなと」
―今朝の最終追い切りは。栗東・坂路を単走で52秒6―12秒1。
「単走で坂路で馬なりという軽めの調整だったんですけど、思ったよりもタイムが速かったんですけど、全く無理せず本当に馬なりの調教でしたね。前回と同じようにね調教ではイレ込んでなくて、すごくおとなしかったですね」
―動きとしては前回と同じような感じ
「そうですね。動きは良かったですよ」
―コースの印象は。
「京都は問題ないんですけど、外回りになるというところが。距離もひとハロン伸びますし、その辺は彼女の性格とか考えるとプラスにはならないのかなと思うんですけど、本当に全ては折り合いひとつだと思いますね」
―今回の出走には武騎手の進言もあったと報道があるが。
「あんまり覚えてないですけどね(笑)。次走、どうこうですかという話はしましたけど、エリザベス女王杯ってなって距離の話を(杉山晴)先生をしたときに、折り合いひとつで全く距離は全然中距離で問題ないですよという話をしましたね。先生はやっぱりマイルからもさらに短くてもいいのかなと話をしましたけど、僕の感覚はそういうタイプではないような気がすると言いましたね」
―前回、秋華賞で騎乗しての感触か。
そうですね。距離は本当に折り合いひとつだと思いますね。折り合えば全然持つと思うんでという話をしましたね。
―ベストな距離は。
「難しいですね。走り自体は長くていいのかなと思うんですけど、ただちょっと性格的に一生懸命になりすぎるところがあるんで、そこでやっぱり短めの方がレースはしやすいのかなという。ちょっともどかしいところがありますね」
―今回のレースプランは。
「折り合い重視になるんで、どこのポジションで折り合い付けられるかなということだと思うので、スタートが速いというか二の脚が速いですね。スタート自体は普通でしたけど、スタート後がやっぱり速かったんで。あとはもう返し馬がすごいひっかかっていったんで、たぶん抑えられないなとはレース前思ってました」
―今回はそのあたりを踏まえて何か考えている。
「同じような感じですね。決めてはいないですけど、どういうレースっていうのは、とにかく前半いかにリズム良く走らせられるかということですね」
―天皇賞・秋の時に東京の2000mは逃げ切るのが難しいと言っていたが、京都の2200外回りは。
「力はあればそんなに問題ないですけど、直線も長いし、そんなに簡単ではないですよね。G1レースで逃げ切るというのはなかなか難しいことだと思いますし、今回は古馬も一緒ですし、距離も前走より伸びて外回りでというね。試練というか課題というかそういうものはありますけど、この馬のもともと持っている能力は相当あると思うので、そこに期待してますね」
―レースに向けての意気込みを。
「早い段階で調教師の方からエリザベス女王杯に行こうという話を聞いたので、それに応えたい気持ちが強いですし、チャンスのある一頭だと思っていますので、思い切って乗りたいですね」