◆第50回エリザベス女王杯・G1(11月16日、京都競馬場・芝2200メートル)追い切り=11月12日、栗東トレセン
数字だけでは測れない、活気が詰まっていた。
パラディレーヌ(牝3歳、栗東・千田輝彦厩舎、父
キズナ)は坂路で単走。ラスト1ハロンを過ぎると、首をしっかりと使い、雄大なフォームで加速する。前へ、前へと推進力が伝わるような走りでトップ
スピードに入り、55秒4―12秒2でフィニッシュした。
「(乗り手が)変わりないということでしたので、変わらないのが一番いいかなと思います」と千田調教師。この秋3戦目だが、出遅れからスムーズさを欠いたローズSに、大外枠から最後に猛追した秋華賞と、悲観する内容ではない。「2戦とも1番強い競馬をしてくれていると思っています」とトレーナーは振り返る。
今回は全2勝へ導いている岩田望と、2月以来のコンビ。「当時は本当にまだ緩く、それでもあれだけのパフォーマンス。この馬は走る馬だなと思っていました」と期待を寄せる。今度こそ力を出し切り、古馬の壁を一気に打ち崩す。(山本 武志)