栗東坂路を軽快に駆け上がったココナッツブラウン(左)=撮影・中田匡峻
「エリザベス女王杯・G1」(16日、京都)
まさに充実一途。
ココナッツブラウンは12日、馬なりで軽快に駆け上がり、栗東坂路4F54秒3-39秒4-12秒7をマーク。上村師は「1週前が時計、動きとも文句ないもの。今週は調整程度でやろうということで、この馬にしては軽め。馬の状態は万全」と胸を張った。
クイーンS、札幌記念と連続で2着に敗れたが、指揮官は「クイーンSはスムーズさを欠いたけど、ゴール前の伸びは強烈だった。札幌記念も自分の競馬はできた」と納得の表情で振り返る。ただ、今回は輸送を挟む京都が舞台。「馬運車の中などメンタル面の消耗もあるし、到着してからレースまで精神状態に課題はある。一番のポイントは馬体減り」と懸念材料がないわけではない。
それでも、地力強化が目覚ましい5歳馬。「手先が軽くて
パワーもある。距離が延びるけど、こなせる範囲。瞬発力を発揮できるようにサポートできれば」と主戦の北村友が前向きに話せば、トレーナーも「自分の競馬をするだけ。G1を勝たせてあげたい。となると、ここがベスト。立ち回りがうまいし、ハマッた時の破壊力は現役屈指」と末脚に期待を込める。今夏、頭角を現した牝馬の新星が頂へと立つ。