検索メニュー

  • クラブ馬分析
  • 募集馬検索
  • 血統検索
  • 条件別検索

詳細検索

  • 性別
  • 馬齢
  • 生産者 指定なし
  • 馬主名 指定なし

ジャパンCで見えた実を結びつつある取り組み 本来のあるべき姿へ外国馬の参戦減少傾向の打開

2025年12月02日 06:00

 ジャパンCで20年ぶりの外国馬Vを決めたカランダガン=11月30日

 今年のジャパンCは唯一参戦した外国馬カランダガンの勝利で幕を閉じた。世界No.1ホースの来日で戦前から大いに盛り上がり、レースでもこれほど興奮したジャパンCは、いつ以来になるだろうか。まさに日本VS世界。それを象徴するようなレースだった。

 改めて重要さを感じさせられた。20年は3頭の3冠馬アーモンドアイ(1着)、コントレイル(2着)、デアリングタクト(3着)が激闘を繰り広げ、イクイノックスが快勝した23年はロンジンワールドベストレースで世界1位の評価を得た。それでも何かが違う。記者の中では常に物足りなさがあったのだが、それはやはり強い外国馬の存在だ。海外の強豪を日本馬が迎え撃つ-そんな本来ジャパンCのあるべき姿がなかったからだ。

 外国馬の参戦は近年減少傾向にあり、19年はゼロ。そんな流れを食い止めるべく、JRAは22年、東京競馬場に国際厩舎を新設するなど外国馬誘致に力を入れてきた。その効果もあってか、昨年はG1・6勝馬オーギュストロダンや、豪華メンバーだったキングジョージを制したゴリアットが、そして今年も1頭だけではあったが欧州年度代表馬が乗り込んできたように、質の面は明らかに向上している。カランダガンを担当するロベル助手は、11年ジャパンCで来日経験があるが、「検疫を千葉県の競馬学校ではなく、東京競馬場で行えるようになって本当に良くなった」と強調。JRAの取り組みが実を結びつつあり、そしてこの傾向が来年以降も続く可能性が高くなった。

 先月半ばにJRAは国際交流競走の褒賞金、経費補助制度の改正案を発表した。褒賞金を含めた全ての面をジャパンCに特化し、これまで以上にレベルの高い外国馬を誘致するための策だ。

 指定レースの英ダービー、キングジョージVI世&クイーンエリザベスS、インターナショナルS、英チャンピオンS、愛チャンピオンS、凱旋門賞、BCターフを2年以内に制した馬がジャパンCを勝てば500万ドルの褒賞金が得られる。これは従来より200万ドルもアップした。ちなみに、褒賞金は200万ドルだが指定レースの2、3着馬も対象となり、レーティング118以上の馬もそれと同等の扱いになる。

 対象7レースの勝ち馬がジャパンCに勝つと賞金5億円+褒賞金500万ドル(約7億8000万円)となり、サウジCの15億円に次ぐ世界2位の高額賞金となる。JRAはこれまで以上にジャパンCへの外国馬誘致に力を入れて取り組む姿勢を見せており、この施策が成功すれば、強豪馬がコンスタントに参戦するようになるだろう。また、『府中の高速馬場では外国馬の出番なし』という通説をカランダガンが20年ぶりに打ち破ったことも、大きな意味を持つはずだ。

 競馬ファンの時代からジャパンCは好きなG1だった。外国馬は不確定要素があるだけにやっかいな存在だが、いろいろなことを想像しながら予想するのが楽しく、それこそがジャパンC予想の醍醐味(だいごみ)でもあった。そんな気持ちを忘れかけていたところでの欧州年度代表馬の参戦&勝利は、昭和生まれの記者の心をワクワクさせてくれた。今後も、晩秋の府中で今年のような日本馬と外国馬の激闘が繰り広げられることを切に願う。(デイリースポーツ・小林正明)

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。