CBC賞を制したダッシャーゴーゴー(左)=阪神競馬場
「第47回CBC賞・GIII」(芝1200m)は12日、阪神11Rに16頭で争われ、1番人気の
ダッシャーゴーゴーが、逃げ粘る4番人気の
ヘッドライナー(2着)をゴール前できっちり差し切り、重賞3勝目を飾るとともに、前走の高松宮記念で11着降着となった雪辱を果たした。3着は13番人気の
タマモナイスプレイが入った。
「申し訳ない気持ちしかなかった…。とりあえずひとつ勝てて良かった…。GIを2つ獲ることができなかったので…」と川田は声を震わせ、言葉を詰まらせたながら勝利の味を静かにかみしめた。
前走の高松宮記念は昨年のスプリンターズSに続くGI2度目の降着に。責任を感じていた鞍上にとって、GIIIの今回は絶対に譲れなかった。「この子自身は悪くないのに、ボクが下手なばかりに…。それでも続けて乗せていただいて、ありがたいです」。あふれる涙を抑えられなかった。「力は抜けていると思っていたので。馬を信じていたし、改めて力があると感じた。“ありがとう”しかないですね」。相棒をたたえると、ホッとした表情を見せた。
不在の安田師に代わって、安田景助手が主戦の肩を抱いて出迎えた。馬体重は12キロ減だったが「冬場は絞れないけど、この時期だと発汗する。カイバも食べていたし、気にはなりませんでした。レースが終わってみれば力が違った」と笑顔を浮かべる。
夏場は充電の予定だ。「オーナーと話し合ってからですが、先生の話では放牧のあと、
セントウルS(9月11日・阪神)からスプリンターズS(10月2日・中山)へ。まだ通過点。GIが終わるまでは泣きません」と仕上げ人は前を向く。大舞台で頂点に立ってこそ、降着の悪夢は振り払える。1年越しのリベンジを誓う。
提供:デイリースポーツ