浦和競馬場(天候:晴 馬場:重)で行われたダート
グレード競走・第18回さきたま杯(4歳以上オープン、JpnII、ダート1400m、1着賞金3100万円)は12頭が出走し、JRAの
ノーザンリバーが単勝1.8倍の1番人気に応えて優勝した。
船橋の
ナイキマドリードがハナを切り、差のない2番手に大井の
セイントメモリーがつけ、兵庫の
タガノジンガロが外につけて3番手、内の4番手が2番人気のJRAの
セイクリムズン、さらに4番人気のJRAの
ダノンカモンとJRAの
ノーザンリバーが続いた。
向正面に入り7番手で追走していた7番人気の川崎の
トキノエクセレントが外からグングンと上昇して逃げた
ナイキマドリードと並んで3コーナーを回った。そして4コーナーでは
ナイキマドリードを振り切り、
トキノエクセレントが先頭で直線に向いた。これを見て
ノーザンリバーは外を、
セイクリムズンは内を回って差を詰めた。
残り200メートルのところでは完全に抜けた
トキノエクセレントが大金星をあげたと思われたが、猛然と追い込んだ
ノーザンリバーがゴール寸前でクビ差交わして優勝した。勝ちタイム1分26秒7。勝利騎手はJRAの蛯名正義。2馬身差の3着はJRAの
セイクリムズン、1馬身差で道中後方からレースを進めて追い込んだ3番人気のJRAの
ゴールスキーが4着。逃げた
ナイキマドリードが5着となり、
ダノンカモンは見せ場なく9着に終わった。
ノーザンリバーは、父アグネスタキオン、母ソニンク(母の父Machiavellian)の牡6歳鹿毛馬。JRA栗東・浅見秀一厩舎所属。今年は根岸ステークスで2着、GIのフェブラリーステークスでも4着と好走。その後大井の東京スプリントを勝ち、前走の名古屋でのかきつばた重賞は
タガノジンガロに敗れて2着となったが、ここで勝って重賞4勝目をあげた。通算成績は21戦8勝(中央競馬では17戦6勝)となった。
〜レース後の関係者のコメント〜
1着
ノーザンリバー(蛯名正義騎手)
「位置取りは、自分が思っていたよりも後ろでした。最後の直線に向いてからは、この馬本来の伸びでした。残り100mでも良い脚だったので、何とか間に合ってくれると思っていました。ここのところ状態が良くて、成績も安定しているので、今後も楽しみです。」
(浅見秀一調教師)
「スタンドの位置から、ゴール前では変わったのか変わっていないのか、あまり良く分かりませんでした。しかし、ジョッキーが上手くさばいて乗ってくれました。よく考えて乗っていると思います。次走についてはオーナーと相談して決めたいです。今後、一番の目標はJBCスプリントです。」
2着
トキノエクセレント(見澤譲治騎手)
「直線で少しもたれてしまい、うまいこと真っ直ぐ走れませんでした。しかし、今後のダート
グレード競走への手応えは感じました。」
3着
セイクリムズン(岩田康誠騎手)
「思い通りのレースはできました。しかし、3〜4コーナーにかけてペースが上がった時に、置いていかれてしまいました。今日は馬も、落ち着いているのか、ボーっとしているのかという感じでした。」
4着
ゴールスキー(浜中俊騎手)
「小回りの1400mなので、器用にコーナーを回れないところがあります。その点で上位との差が出ました。中央場所の広いコース、例えば東京の1400m辺りがベストでしょう。」
7着
タガノジンガロ(木村健騎手)
「前回よりも状態は良かったです。しかし、もたれてしまい、全然追えませんでした。」
(取材:米田元気)