スタート上手なエイシンデジタルは阪神ダート1200mでデビュー/関西メイクデビュー情報

2017年06月12日 18:00

中間の追い切りで素晴らしい動きを見せているエイシンデジタル(撮影:井内利彰)

 今週から函館が開幕。昨年は開幕週の芝1200mを勝ったモンドキャンノ(栗東・安田隆行厩舎)が、後に京王杯2歳Sを勝ち、暮れの朝日杯FSでも2着。2015年の開幕週の芝1200mを勝ったオデュッセウス(美浦・手塚貴久厩舎)もその後にすずらんS、橘Sを勝っており、今週の芝1200mを勝った馬はその後の活躍が楽しみになる可能性が高い。

 阪神競馬場では今年最初のダート戦メイクデビューが組まれている。ただし距離が1200mと短く、スタートがあまり速くない馬などは、東京ダート1400mや次開催の中京ダート1400mなどを視野に入れている。

【6月17日(土) 阪神ダート1200m】

◆エイシンデジタル(牡、父アグネスデジタル、母エーシンカルメン、栗東・西園正都厩舎)

 ゲート試験に合格した段階から「スタートがむちゃくちゃ上手。速いわ」と西園正都調教師が絶賛する馬。マンハッタンカフェ産駒の半姉エイシンキスミーは中京芝2000mを勝ち上がっているが、全くタイプが違うのだろう。

 5月31日のCWコースでの追い切りはテンから飛ばしていったこともあり、ラスト1Fが14.2秒と最後は止まるようなラップ。しかし6F時計が80.9秒と速かったので、素質の片鱗は見せていた。そして、6月8日のCWコースでの追い切り。年上ウニオミュスティカと併せて、突き放す動きで先着。6F81.3秒、1F12.9秒と素晴らしい動きを見せた。スタートを決めて、追い切り通りに走ることができれば、まず他の馬がついてこれないのではないだろうか。なお鞍上は和田竜二騎手が予定されている。

【6月18日(日) 阪神芝1600m】

◆ハイヒールモモタン(牝、父クロフネ、母キーポケット、栗東・宮徹厩舎)

 先週の阪神芝1200mで4着だったタガノプレトリアと常に併せ馬を行っていた馬。個人的にはタガノに注目していたのだが、その取材をするたびに「こっちもいいよ」「こっちも走ると思うよ」と宮徹調教師がプッシュしていた。

 先週のCWコースでの併せ馬でも、手応えはこちらが優勢。もともと先週の芝1400mも視野に入れながら調整していたので、動ける態勢は十分に整っていた。距離適性を考慮されて、今週のマイル戦に満を持しての出走予定。鞍上には川須栄彦騎手が予定されている。

【6月18日(日) 函館芝1200m】

◆リンガラポップス(牡、父キンシャサノキセキ、母クラシックローズ、栗東・西園正都厩舎)

 POG取材時に「函館2歳Sを狙わないといけない馬」と西園正都調教師が話していた馬。そして、先日、本馬の姿を確認した同師が「短期間で馬体がまた成長した。ムキムキの筋肉質で、2歳とは思えない体つきになってきた」とまた評価が上がっている。

 栗東へは入厩せず、牧場から直接函館競馬場へ入厩。6月7日は函館Wコースでタイキリアリティと併せて、大きく先着。5F53秒と2歳新馬としては水準以上の時計をマークした。追い切り本数は少ないが、しっかり動ける態勢が整っている。鞍上は北村友一騎手を予定。

◆ナンヨープランタン(牡、父ルーラーシップ、母テキサスルビー、栗東・松永幹夫厩舎)

 栗東へ入厩し、ゲート試験を受け、ある程度の追い切りを消化してから函館競馬場へ移動。入厩当初は「スピードがあるし、距離は短いところかな」と松永幹夫調教師のトーンもさほど高くなかったが、調教を進めていくたびに「動くようになっていますね」と徐々に評価が高まっている。

 函館競馬場へ入厩してからも順調。6月7日の函館Wコースでの追い切りは、5Fから時計を出して、ラスト1F12.5秒としっかり動けている。こちらに在厩している時は栗東坂路でしっかりと乗り込まれており、中身はしっかりと出来ているだけに、初戦から楽しみだろう。鞍上は岩田康誠騎手が予定されている。

(取材・写真:井内利彰)

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