「見た目の馬格はいいですよ」と師が評価するトーセンヴィータ(撮影:竹之内元)
先週のメイクデビューは新種牡馬のオルフェーヴル産駒が初勝利を挙げたが、今週も楽しみなメンバーが揃っている。
◆エンジェルリード(牝、父ワークフォース、母ステラリード、美浦・尾関知人厩舎)
スペシャルウィーク産駒の母は新馬戦→函館2歳Sを連勝した。6月7日に入厩し、16日にゲート試験を一発で合格。先週の7月6日にはウッドチップコースで3歳馬を追走して意欲的に追われ、6Fから水準以上の時計をマーク。2週連続で長めから追い切られており、体力的にも十分だ。「前の馬が気分良く行ったぶん、予定以上に速くなってしまったけど、ムキになり過ぎるようなこともないし、気持ちの面はしっかりとしている。お母さんは体つきや気性的な部分から短い距離で走っていたけど、スペシャルウィークの肌にワークフォースの配合だし、芝の中距離ぐらいが良さそうな感じです」と尾関知人調教師。7月16日、福島の芝1800mを柴田善臣騎手で予定している。
◆トーセンヴィータ(牡、父トーセンホマレボシ、母トーセンフリージア、美浦・古賀慎明厩舎)
叔母(母の全妹)に通算4勝のアンジェリック。現3歳の全兄ハードアタックは勝ち切れていないが、10戦して2着6回3着3回の成績を記録している。ゲート試験に合格後は牧場で乗り込み、6月中旬に再入厩。7月5日には北村宏司騎手を背にウッドチップコースで実戦向けの3頭併せを消化しており、9日にも5Fから追われている。「見た目の馬格はいいですよ」と古賀慎明調教師。7月16日、福島の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。
◆ヘッドストリーム(牡、父ダイワメジャー、母アシュレイリバー、美浦・武井亮厩舎)
2016年のセレクトセールに上場され、取引価格は4104万円(税込)。叔父にカレンブラックヒル(NHKマイルCなど重賞5勝)、レッドアルヴィス(ユニコーンS)がいる。2歳上の全兄ヒルトンヘッド、3歳上の半姉サウスキャロライナはデビュー勝ちを飾った。7月5日には戸崎圭太騎手を背に追い切られ、ひと追い毎に時計を詰めてきている。「晩成型で新馬向きじゃないかもしれないけど、能力は感じる。しっかりと乗り込んできたし、ダイワメジャーの子にしては距離にも融通が利きそう」と武井亮調教師。7月16日、福島の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。
◆マドモアゼル(牝、父ブラックタイド、母ポールポジションII、美浦・斎藤誠厩舎)
現4歳の半兄に小倉2歳S2着のサイモンゼーレがいる。ここ2週はウッドチップコースで3頭併せを消化しており、いずれも最先着と上々の気配だ。「気のいい牝馬でスピードタイプ。初戦から動けそうです」と斎藤誠調教師。7月15日、福島の芝1200mを予定している。
◆ディロス(牡、父ステイゴールド、母ラトーナ、美浦・木村哲也厩舎)
母は札幌の芝1500mで新馬勝ちを飾っている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、6月29日に函館入り。先週の7月5日には本馬場(芝)で抜群の動きを見せており、先を行く2頭を1秒ほど追走して楽々と併入した。5F63秒台の時計的にも評価できる。併せた相手のウインジェルベーラが8日の函館5Rで新馬勝ちを決めており、この馬も初戦から注目を集めることは必至だ。「筋肉量が多く、ステイゴールド産駒にしては馬格のあるタイプ。馬っぷりの良さは素晴らしい。パワー型の印象で洋芝は合いそうです」と木村哲也調教師。7月16日、札幌の芝1800mをC・ルメール騎手で予定している。
(取材・写真:竹之内元)