毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【キーンランドC(札幌芝の傾向)】
土曜の芝は良馬場で終日行われたが、ダートは最終12Rまで稍重のまま。金曜までの雨の影響が残った。開催を通して見れば、雨の影響を受けた3週目(エルムS)を境に傾向は激変。Cコース替わりの先週(4週目)は良発表でも時計を要し、札幌記念はペースやメンバーの質もあるが、2分0秒4でGIIとは思えないほど時計が遅かった。
洋芝=力のいる本来の札幌らしい傾向は今週も続いている。メイン11Rをクロコスミアが逃げ切ったように内寄りの粘りも利くが、キーンランドCと同じ1200mに限っては差し優勢。土曜7R・500万下は勝ったクローソーが4角6番手、2着サクラヴィオーラは同13番手の大外から浮上。10R・WAJS第1戦のパラダイスガーテンも前半3F35秒1〜後半3F35秒3の完全な平均ラップを4角12番手から差した。
前者の勝ち時計が1分10秒2、後者が1分10秒4で、通常より1秒は要する計算。単調な「行った、行った」は考えにくく、狙い目は4角手前から動いての外差しタイプ。モンドキャンノ、フミノムーンなど差し馬に加え、外枠で動きやすいシュウジやソルヴェイグも逆に抑えが利くようだと馬場傾向からは妙味。