母は豪GI4勝の良血プリモシーン、戸崎騎手を背に中山でデビュー/関東馬メイクデビュー情報

2017年09月11日 18:00

プリモシーンは手先が軽く、いいモノを持っていることは間違いなさそう(撮影:竹之内元)

 先週はオルフェーヴルの全妹デルニエオールが兄を彷彿とさせる末脚で快勝。他にも世界的良血のシルヴァンシャーや、ビリーヴの仔ジャンダルムが勝ち上がるなど、今後に夢が広がる馬が多く出走していたが、今週はどのようなパフォーマンスを見ることができるだろうか。

◆ダイワメモリー(牝、父ノヴェリスト、母ダイワスカーレット、美浦・国枝栄厩舎)

 母はGI4勝(桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念)の名牝。本馬が6番仔になる。7月22日に函館競馬場に入厩し、美浦に移動してからも入念に乗り込まれてきた。「札幌で下ろす予定もあったけど、まだ使うには早いと判断して中山まで待った」と国枝栄調教師。

 同厩舎のダイワレジェンドやダイワミランダなど姉たちは気性的に繊細な面を見せていたが、「姉妹の中では性格がいいし、コントロールも利く。種馬が替わり、違った面が出ればいいね」と国枝栄調教師。9月17日、中山の芝1600m(牝馬)を内田博幸騎手で予定している。

◆トーセンブレス(牝、父ディープインパクト、母ブルーミンバー、美浦・加藤征弘厩舎)

 一昨年のセレクトセールに上場され、取引価格は6912万円(税込)。ファルブラヴ産駒の母はオープン特別2勝を含め、短距離路線で通算7勝をマークした。その半姉(伯母)に桜花賞3着、クイーンC2着のカタマチボタンがいる。5月下旬のゲート試験に合格後は山元トレーニングセンターで成長を促し、8月に入ってから再入厩した。

 当初は1200mも視野に入れていたが、「距離には融通が利きそう。お母さんに似たところもあるけど、この時期にしては馬がしっかりとしている」と加藤征弘調教師。9月17日、中山の芝1600m(牝馬)を柴田善臣騎手で予定している。

◆プリモシーン(牝、父ディープインパクト、母モシーン、美浦・木村哲也厩舎)

 母はオーストラリアのGIを4勝した。ファミリーラインには香港チャンピオンマイラーのLucky Ownersや豪年度代表馬のMight and Powerなどの名があり、魅力のある血統背景だ。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月25日に再入厩。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭併せの最後方を追走し、楽な手応えで動いていた。10日にも坂路でラスト1F11秒9を計時しており、ポテンシャルの高さを感じさせる。

「水準以上の時計は出ているけど、まだ走りが雑で慌てるようなところもある。手先が軽いし、いいモノを持っていることは確か。まだ馬が若いけど、気性面のコントロールと自分のリズムで走れるように教えていきたい」と木村哲也調教師。9月17日、中山の芝1600m(牝馬)を戸崎圭太騎手で予定している。

 木村哲也厩舎からはサラーブ(牝、父ルーラーシップ、母サマーハ)とメイラヴェル(牝、父ダイワメジャー、母ミリオンウィッシーズ)もデビューする予定だ。前者は9月16日、中山の芝1800mに戸崎圭太騎手でスタンバイ。後者は9月18日、中山の芝1200mを北村宏司騎手で予定している。

◆ベリータ(牝、父アイルハヴアナザー、母マイネイサベル、美浦・水野貴広厩舎)

 重賞3勝、ヴィクトリアマイル3着など活躍した母の初仔。420キロ前後の小柄な牝馬だが、そのぶん、仕上がり自体は順調そうだ。「まだ線の細さがあるけど、お母さんも古馬になってからパワーアップしたからね。もう少し幅が出てくれば理想的だけど、現状でも動き自体はいい。いいスピードがありそうだし、アイルハヴアナザーの仔にしては切れ味もありそう」と水野貴広調教師。9月17日、中山の芝1600m(牝馬)を予定している。

(取材・写真:竹之内元)

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