毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【フローラS(東京芝の傾向)】
春の開幕週らしく、緑鮮やかな絶好の芝コンディション。時に開幕週というと、長めの芝丈設定=意外に時計が掛かる時もあるが、芝は決して短くなく、クッションが利いて速い時計が出ている。
古馬準オープンの東京10R・府中S(芝2000m)は3番手から伸びたグリュイエールが1分58秒8の好時計V。12R・1000万下(芝1400m)を勝ったキラービューティは1分20秒6で、コースレコードと1秒差。仮に今週古馬GIを行えば、高い確率でレコードが出ていたに違いない。
印象的だったのは5R、6Rを連勝した横山典弘騎手の進路選択。5R・3歳未勝利戦(芝2000m)を勝ったサクラレイメイ、6R・3歳未勝利戦(芝1800m)を勝ったミッキーバードはともに道中は中団インを追走し、直線は最内から伸びた。内と外の馬場差がない分、差すにしても内をロスなく立ち回った馬が有利な図式。
ちなみに土曜の芝は5鞍あった。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「7番手、8番手、3番手、3番手、2番手」。横山典騎乗でインから差した5Rと6Rを除けば、開幕週らしく「前&内有利」。土曜10Rの時計の出方を考慮すると、同舞台のフローラSも2分を切る高速決着か。
スタート直後に2コーナーのカーブを迎える東京2000mは外枠不利が定説。土曜の傾向も加味すれば、フローラSは「内、中枠」の馬を中心に、馬券は検討した方が得策か。