ロードワンダー、函館の初日 芝1000mでデビュー/関西馬メイクデビュー情報

2018年06月11日 18:00

初戦でどんな走りを見せてくれるか楽しみなロードワンダー(撮影:井内利彰)

 いよいよ今週から函館競馬が開幕。新馬戦も土日に1レースずつ組まれているが、昨年は2日目芝1200mで2着だったカシアス(栗東・清水久詞厩舎)が未勝利を勝ち上がって、函館2歳Sを制している。

 東京、阪神よりも2週遅いメイクデビューのスタートだが、2歳最初に行われる重賞は舞台が函館。よって、この地でデビューして勝利した馬が重賞一番星になる可能性は高いだけに、今週のレースから注目してほしい。

【6月16日(土) 函館芝1000m】

◆ロードワンダー(牡、父キンシャサノキセキ、母バグワイザー、栗東・庄野靖志厩舎)

 5月30日のCW追い切りを見た時点では「阪神開催のマイルあたりかな」と勝手にイメージしていたが、庄野靖志調教師に聞いてみると「函館の初日」と意外な返答。でも父キンシャサノキセキ、母父Kingmamboっていう配合は小倉2歳Sを勝ったシュウジと同じ。前進気勢旺盛な馬のようなので、なるほどこの距離から使い出すのも納得です。

 函館芝1000mを勝ち上がって出世する馬は少ない印象ですが、この馬の場合は決して1000mに適性が高いというわけではなさそうなので、楽に結果が出るようなら距離が延びても楽しみ。栗東坂路でも4F時計が速いというよりも、ラスト1Fがしっかりしているタイプなので、とにかく初戦でどんな走りを見せてくれるか。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。

【6月16日(土) 阪神ダート1200m】

◆マイネルメーア(牡、父ゴールドアリュール、母パシフィックベル、栗東・西園正都厩舎)

 母系にはフラガラッハ、フェルメッツァといった芝重賞で活躍した馬がいる血統だが、父ゴールドアリュール、母父アフリートの配合はやっぱりダート。デビュー戦の距離が1200mというのは少し短いような気もしましたが「スタートも遅くない」と西園正都調教師。

 5月30日、6月7日と2週続けて、レースでも騎乗予定の和田竜二騎手が跨っての追い切り。30日の坂路では4F53.6秒をマークし、7日のCWでは全体時計は遅いものの、ラスト1Fは11.7秒の伸び。追い切りだけ見ていると、単純なスピード馬というわけでもなさそうなので、どんなレースになるか楽しみなところ。

【6月17日(日) 函館芝1200m】

◆ローザノワール(牝、父マンハッタンカフェ、母ダノンスズラン、栗東・西園正都厩舎)

 今春のJRAブリーズアップセールにて、牝馬で四番目に高値で取引された馬。「11.9-12.2というラップだったことも高値になった理由だと思いますが、マンハッタンカフェ産駒らしい奥の深さもありそう」と西園正都調教師。

 5月17日の坂路では、4F53.0秒と速い時計をマークしたかと思えば、30日の坂路では4F53.8秒で、2F24.9秒、1F12.3秒と終いしっかりした時計でまとめている。「函館競馬場への輸送も順調で、1週前追い切りも予定通りこなせました」と同師。持てるスピードを自在に操る走りを見ることができそう。鞍上は藤岡康太騎手が予定されている。

【6月17日(日) 阪神芝1600m】

◆テルモードーサ(牝、父キンシャサノキセキ、母ペンテシレイア、栗東・高橋康之厩舎)

 短い距離での活躍が多いキンシャサノキセキ産駒だが、伯父に2009年日本ダービーを制したロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)、母系に2017年秋華賞を制したディアドラがいる良血に奥の深さを感じる。

 6月7日のCWでは6Fは87秒程度の遅い時計だったが、併せ馬自体は大きく追走して大きく先着。5月30日の坂路では4F53.6秒と時計を出しており、スピードも十分。実戦でさらにパフォーマンスを上げそうな伸びしろあるタイプだけに、その走りに注目してみたい。

(取材・文:井内利彰)

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