母は米GI馬、ディープ産駒の期待馬サトノラディウス始動/関東メイクデビュー情報

2018年11月05日 18:00

北村宏司騎手でデビューするサトノラディウス(撮影:竹之内元)

 先週の日曜、JBC一色の京都競馬場で行われた新馬戦5R(芝2000m)では父ハービンジャー、母父にシンボリクリスエスという良血馬アルクスがルメール騎手を背に楽な手応えで1倍台の人気にこたえた。絶好調のルメール騎手も絶賛するこの馬は、目が離せない注目の一頭となりそうだ。

 秋の深まりを感じさせる重賞が開催される中、今週も初戦から期待できる新馬たちに注目。

◆サトノラディウス(牡、父ディープインパクト、母アーヴェイ、美浦・国枝栄厩舎)

 母は米G1・フラワーボウル招待Sを勝っており、レッドディザイア(3着)を破っている。2010年のエリザベス女王杯にも参戦した(16着)。ここ2週は1勝馬のディキシーナイトを相手に長めからの追い切りを消化。

 時計的にも水準以上の動きを見せている。「いい体つきをしているし、大きなフットワークで気持ちのコントロールも利く。中長距離向きだと思うし、将来的にも楽しみ」と国枝栄調教師。11月11日、東京の芝2000mを北村宏司騎手で予定している。

◆シハーブ(牡、父ゴールドアリュール、母サマーハ、美浦・藤沢和雄厩舎)

 兄姉は現5歳のシャケトラ(日経賞)をはじめ、モルジアナ(4勝)、ザクイーン(現3勝)、サラーブ(現2勝)とコンスタントに活躍。おじにMamool(独G1・2勝)がいる。目立つ時計こそ出していないが、坂路、ウッドチップコース、ポリトラックコースを交えたメニューで調教量は豊富だ。

「夏場にデビューの直前まで進めていたけど、暑さの影響から歩様に硬さが出たので無理せずに立て直した。その頃に比べると楽な感じで走れるようになったし、気持ちの面でも落ち着いて調教に臨めている。大型馬で目を惹く馬っぷりをしています」と津曲調教助手。11月11日、東京のダート1600mをC・オドノヒュー騎手で予定している。

◆アディクション(牝、父ハーツクライ、母アディクティド、美浦・木村哲也厩舎)

 母は独G3(芝1600m)の勝ち馬。現6歳の異父兄にクルーガー(マイラーズC)、おじにAcambaro(独ダービー2着)がいる。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、10月中旬に再入厩した。

「併せ馬から抜け出して1頭になると物見をしたり、まだ心身ともに幼さがある現状。そのあたりに良化の余地を残すけど、ひと追い毎に上向いている。しっかりとしてくれば距離には融通が利きそうだし、もっと走りの質を上げられるように取り組んでいきたいですね」と木村哲也調教師。11月10日、東京の芝1600mを福永祐一騎手で予定している。

◆フィルストバーン(牡、父エイシンフラッシュ、母フレジェール、美浦・斎藤誠厩舎)

 祖母のスキーパラダイスは1994年の仏G1・ムーランドロンシャン賞の勝ち馬。同年の春に来日した際は京王杯SCを勝ち、安田記念にも参戦した(5着)。おばにエアトゥーレ(阪神牝馬S)、いとこにキャプテントゥーレ(皐月賞、デイリー杯2歳S、朝日チャレンジC=2回)、アルティマトゥーレ(セントウルS、シルクロードS)、クランモンタナ(小倉記念)など一族には多くの活躍馬が並ぶ。

 ここ3週はワシントンテソーロ(デビュー勝ち)と併せており、しっかりと負荷を掛けられている。「調教では追わせるタイプだけど、ひと追い毎に良くなっている。力を出せる仕上がりには持っていけると思います」と斎藤誠調教師。11月10日、東京の芝1600mを大野拓弥騎手で予定している。

 斎藤誠厩舎からはシャンデリアムーン(牝、父アドマイヤムーン、母ケイアイカミーリア)もスタンバイ。こちらは11月10日、東京の芝1400mを戸崎圭太騎手で予定している。

(取材・文:竹之内元)

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