日曜の中京芝2000mでデビュー予定のアルファライズ(写真奥、撮影:井内利彰)
今週は中京芝2000m(12月9日)でメイクデビューが行われるが、昨年の勝ち馬はステイフーリッシュ(栗東・矢作芳人厩舎)。先週のチャレンジCでは3着だったが、すでに京都新聞杯で重賞勝ちという実績がある。
中京芝2000mのメイクデビューといえば、2017年7月開催に勝ち上がったワグネリアン(栗東・友道康夫厩舎)を真っ先に思い浮かべる方も多いはず。2012年12月開催ではタガノトネールが勝ち上がっているが、こちらは後にダートで活躍。2016年武蔵野Sを勝つなど、この舞台は注目の番組といってよいだろう。
【12月8日(土) 阪神ダート1800m】
◆ケイアイマホガニー(牡、父キングズベスト、母ケイアイベローナ、栗東・宮本博厩舎)
半兄クインズサターン(父パイロ)はダートで5勝を挙げ、今年の武蔵野Sでは2着と好走している。また母系には今年のアルゼンチン共和国杯で2着したムイトオブリガード(父ルーラーシップ)などがいる、活力ある血統。
本馬は6月28日にゲート試験を合格しているが、その後は成長を促す意味でも放牧へ出されている。11月に入って、栗東へ帰厩。坂路で追い切りを積み重ねているが、時計自体はあまり目立っていない。「いかにもダートの中距離が良さそうなタイプ。時計は出ていませんが、順調に乗り込めているので楽しみ」と宮本博調教師。鞍上は藤岡佑介騎手が予定されている。
【12月9日(日) 阪神芝1800m】
◆ティグラーシャ(牝、父ディープインパクト、母シーズアタイガー、栗東・池添学厩舎)
母はアメリカで競走生活を送り、デルマーデビュータントSでG1を勝っている。母父はTale of the Catで、日本で活躍した産駒には京王杯2歳Sなど重賞で3勝を挙げたエーシントップがいる。
本馬は11月20日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。実質的な追い切りは11月28日のCWだけだが、古馬500万下を追いかけて、楽に追いつくあたりはさすが素質馬。時計も6F82.8秒、1F11.8秒と文句なし。正直、仕上がりとしてはまだ余裕ある状態だと思われるが、現状でどのくらいのパフォーマンスを見せてくれるか楽しみ。鞍上はC.デムーロ騎手が予定されている。
◆ウォータースペース(牝、父ブラックタイド、母プティプランセス、栗東・安田隆行厩舎)
母は現役時代に芝で3勝、重賞では新潟記念5着という結果を残している。本馬は2017年セレクトセール1歳にて、1200万円で落札されている。
11月上旬から追い切りを開始し、栗東坂路とCWを併用して、着々と調教を積み重ねている。北村友一騎手が跨った、11月28日のCW追い切りでは先週デビューしたカレングロリアーレを追いかけて同入。6F84.0秒、1F12.4秒と特に目立つものではなかったものの、やるたびに良化を見せているといった感じの動きだった。
【12月9日(日) 中京芝2000m】
◆アルファライズ(牝、父エイシンフラッシュ、母メジロトンキニーズ、栗東・安田隆行厩舎)
半兄に今年の小倉大賞典、小倉記念を勝ったトリオンフ(父タートルボウル)。母は現役時代にダイヤモンドSで2着という実績を残している点から、距離が延びることに関しては全く問題なさそうな血統。本馬は2017年セレクトセール1歳にて、2200万円で落札されている。
11月22日の栗東坂路では単走で4F53.0秒、1F12.9秒をマークして、それなりに動く印象を受けたが、11月29日のCWではその印象がより強くなった。サンサルドスを追走する内容だったが、楽に追いつくと手応え優勢で同入。時計は6F81.8秒、1F11.8秒は内目を回ったことを考慮しても評価できる内容だった。鞍上は川又賢治騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)