28日に中山競馬場で行われるホープフルS(2歳・牡牝・芝2000m)。過去10年のデータを脚質・位置取りから分析していく。
逃げ馬(3コーナー1番手)の馬券絡みは過去10年で1度も無し。10頭中7頭が一桁人気、3頭は5番人気以内だったが、10年プレイの5着が最高と苦戦している。
これは「今回逃げた馬」に限った話ではなく、「前走3角1番手」だった馬も0-2-0-19と苦戦していて、馬券に絡んだのは10年ナカヤマナイトと11年ミヤビアミュレットしかいない。
2歳トップレベルの戦いにおいて、控える競馬を身につけている馬の方が有利であるというのはもちろんだが、急坂を2回上る中山芝2000mという舞台が、2歳の若駒にとってはタフ過ぎるということだろう。
3コーナー7番手以下の馬でも18頭が馬券に絡んでおり、イメージ以上に差し、追い込み馬の活躍が目立つ。特に重賞に昇格した14年以降に限定すると、3コーナー7番手以内が1-1-1-27で、馬券に絡んだのは14年シャイニングレイとコメート、15年バティスティーニのみ。近2年は1000m通過60秒3、59秒6とペースが上がって、完全に差し馬上位独占となっている。先行馬が残るためには、ペースの恩恵が必要なレースと言えるだろう。
上がり最速馬が10年で7回馬券に絡み、上がり3位以内が7-7-7-13と優秀な成績。とはいえ、勝ち馬の上がり3ハロンの平均は35秒3止まりなので、切れ味鋭い末脚というよりは、急坂でも止まらない持続力が生きる印象だ。