1日、1993年の日本ダービー(GI)を制したウイニングチケットをはじめ、数々の活躍馬を輩出した繁殖牝馬パワフルレディ(牝25)が、7月28日に繋養先の静内・藤原牧場で老衰のため死亡していたことが判明した。
パワフルレディは、父マルゼンスキー、母ロッチテスコ(その父テスコボーイ)という血統。祖母は60年のオークス、有馬記念を制した名牝スターロッチ、半弟には91年クリスタルC(GIII)を制した現種牡馬のカリスタグローリ(父ブレイヴェストローマン)がいる。現役時代は未出走に終わり、84年に繁殖入り。マルブツパワフル(94年北九州記念-GIII・2着)、ウイニングチケット(93年日本ダービーなど重賞3勝)、ロイヤルタッチ(95年ラジオたんぱ杯3歳S-GIIIなど重賞2勝)など数々の活躍馬を輩出。02年に誕生した17番目の仔サイボーグ(牡4、栗東・藤原英昭厩舎)を出産したのを最後に繁殖を引退し、余生を送っていた。
後継牝馬としては、マルブツセカイオー(95年オグリキャップ記念など地方重賞9勝)の母エイプリルブライド、エアセレソン(05年新潟大賞典-GIII)の母リボンストライプなどがおり、種牡馬となったロイヤルタッチからは今年のオークス(GI)3着、アメリカンオークス(米G1)2着と活躍したアサヒライジングが輩出されるなど、名門の血統は脈々と受け継がれている。