先週行われたチューリップ賞とともに桜花賞へと向かう重要なステップレース。1〜3着馬には桜花賞への優先出走権が付与される。
とはいえ、過去10年間でこのレースをステップに選んで桜花賞を勝ったのは17年のレーヌミノル(フィリーズレビュー2着)のみ。ほかでは16年の桜花賞3着アットザシーサイド(同2着)、12年3着アイムユアーズ(同1着)が馬券に絡んだ程度で本番との関連性は低いと言わざるを得ない。1400mの距離に適性がある馬を狙いたい。過去10年で1〜3番人気馬は6勝2着5回3着2回。1番人気馬も2勝2着3回と春先の牝馬限定戦とすれば健闘している。
紅梅Sは1番人気に応えられなかった◎プールヴィルだが、1400m戦は3戦して2勝2着1回。小柄な馬体ゆえに多頭数競馬は有利ではないが、スピードと切れ味はこのメンバーなら通用すると判断した。仏ダービー馬の父は、不敗の仏2冠牝馬を2頭輩出している成功種牡馬で、母ケンホープも仏マイル重賞勝馬。血統的にはマイルよりもむしろ長めの印象だが、祖父ノヴェールはアラジ(欧米2歳牡馬チャンピオン)の半弟。プールヴィル自身に生じるブラッシンググルーム4×5のクロスもスピードの源泉となっている。
新馬、ダリア賞を連勝し、京王杯2歳Sハナ差2着○アウィルアウェイが2番手。母の兄弟にはアイルラヴァゲイン(オーシャンS)、リアルインパクト(安田記念、ジョージライダーS)、ネオリアリズム(中山記念、クイーンエリザベス2世カップ)がいる質の高い血統。前走は初めて敗れたとはいえ32秒台の末脚を繰り出しており、負けて強しの内容だった。改めて注目だ。
紅梅Sでプールヴィルを封じ込めた▲メイショウケイメイも差はない。1400m以下に限れば3戦3勝。この馬もプールヴィル同様に小柄な馬で、揉まれたときには一抹の不安があるが、先行できるスピードがあるので良いポジションで競馬が出来る。祖母アンティックオークションからの流れにはエクセラントカーヴやコレクターアイテムらがいる血統で、さかのぼれば2冠牝馬ベガも同ファミリーだ。
1400m戦を連勝してきた△キュールエサクラには未知の魅力がある。デビューから馬体重を減らしているのは嫌だが、おじにシックスセンスがいる血統。スピードに優れたファミリーだ。スピードのある△エイティーンガール、△ジュランビルも抑えておきたい。