2015年アルテミスS以来の重賞制覇を狙うデンコウアンジュ(撮影:下野雄規)
同じ右回りコースの中距離レースということもあって中山牝馬Sとの関連性が強いレース。福島競馬場で行われた過去10回の1〜3着馬30頭中、20頭が同レースをステップにしていた。勝ち馬に限れば16年のマコトブリジャールを除く9頭(ただし、15年スイートサルサは中山牝馬S出走取り消し)をステップレースに挑んでいたが、特徴的なのは連勝した馬は皆無ということ。1〜3番人気馬は5勝2着4回3着4回とやや波乱傾向だ。
◎デンコウアンジュは2歳時にアルテミスSに勝ち、ヴィクトリアマイル2着だから直線の長い競馬場向きともいえるが、福島牝馬Sの舞台でも昨年3着、一昨年4着と早めに追いあがる戦法で、安定した走りを見せている。ここ3戦は勝ち馬とコンマ1秒差の競馬を続けており、6歳となった今でも力の衰えは感じない。久しぶりの重賞制覇へ向けて、調子も良さそうだ。
○フローレスマジックは中山牝馬S7番人気5着。とはいえ、勝ち馬からはコンマ1秒差。早めに追いかけて直線入り口では見せ場を作った。ここ2戦続けて出遅れているのは気になるが、前走のような競馬が出来るのならば、直線の短い福島競馬場はこの馬に味方してくれそうだ。
一発の魅力は昨年の2着馬▲カワキタエンカ。近走は自分の競馬が出来ずしまいだが、少頭数で思うような競馬が出来れば侮れない存在になりそうだ。
条件戦とはいえ、今回と同じ福島競馬場の芝1800m戦を強い内容で勝ち上がった△ダノングレースには勢いを感じるし、前走は直線で行き場をなくした愛知杯3着△ランドネも怖い1頭だ。