16日に東京競馬場で行われるユニコーンS(3歳・GIII・ダ1600m)について血統・種牡馬別に検証していく。
過去10年で最多となる3回の馬券絡みがゴールドアリュールとシンボリクリスエス。2回がアグネスタキオン、キングカメハメハ、クロフネとなっている。ユニコーンSは好走馬を輩出する種牡馬のバリエーションが豊富であることも特徴と言えるかもしれない。
シンボリクリスエス産駒は延べ5頭が出走して「1-0-2-2」、昨年は同産駒のルヴァンスレーヴが勝利している。今年はヴァイトブリックが出走を予定しているが、近親にはダート重賞で実績のあるランフォルセやノーザンリバーがいるソニンク牝系。ランフォルセとは父シンボリクリスエスが共通しており、重賞制覇にも期待が持てそうだ。
ダイワメジャー産駒は延べ2頭が出走して「0-0-0-2」、2頭とも6人気以下の人気薄なので適正が図れたとは言いづらい。今年はデュープロセス、ノーヴァレンダ、共に上位人気必至とあれば真価が問われそうだ。
1人気の支持を集めそうなデュープロセスは2代母Short Skirtがホワイトウォーターアフェアの半妹にあたり、近親にはヴィクトワールピサやアサクサデンエンがいる血統。そのアサクサデンエンは初ダートながら02年ユニコーンSで4着と健闘しており、ヴィクトワールピサもAWで行われた11年ドバイワールドCを制しているように、一見するとダート向きには思えないデュープロセスにも牝系の力が働いているのかもしれない。
上位人気馬でいえばデアフルーグもベーカバド産駒というよりパイクーニャンの仔であるイメージが強い。パイメイメイ(父ファルブラヴ)、パイルーチェ(父ナカヤマフェスタ)など、何を付けても上級ダート馬になるあたり母系の主張が強いと言わざるを得ないだろう。
初ダートとなるロードグラディオとワイドファラオについても触れておくと、前者は母シンメイフジが10年関東オークスの勝ち馬で、後者は近親に09年カペラSや10年北海道スプリントCを制したミリオンディスクがいるエイプリルソネット牝系。どちらもダート替わりに色気を持っていることは間違いなさそうだ。